独ベンツ、中国に「2800億円超」追加投資の背水 EVの車種拡充やスマート化で劣勢挽回目指す
■上半期の中国販売9%減 ベンツが今回の追加投資でクルマのスマート化を急ぐ背景には、中国市場において電動化とスマート化の競争がますます激しくなっていることがある。この分野で外資系メーカーは中国メーカーに後れを取り、市場シェアを奪われている。 中でも高級車のカテゴリーでは、消費者がクルマを選ぶ際にスマート機能の性能を比較するのが当たり前になっている。ベンツ、BMW、アウディのドイツ系3ブランドは(それぞれの頭文字を取って)「BBA」と呼ばれ、かつては中国の高級車市場で不動の人気を誇った。だが今では、スマート・コクピットや自動運転技術などで中国勢に見劣りするのが実態だ。
その影響は販売実績にはっきり表れている。2024年上半期(1~6月)の中国市場での販売台数は、ベンツが前年同期比9%減の34万1500台、BMWが同4.3%減の37万6300台、アウディが同2%減の32万2000台にとどまった。 (財新記者:余聡) ※原文の配信は9月5日
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