オーストラリア随一の美食の街メルボルンで、 個性的でおいしいレストランを堪能!
オーストラリア南東部のビクトリア州。その州都であるメルボルンは、イギリスの政治経済誌〈エコノミスト〉の『世界で最も住みやすい都市』ランキングで7回も1位に選ばれている街です。ヨーロッパを思わせる美しい街並みの中には、数多くのカフェやレストランが立ち並び、オーストラリアでも屈指のおいしい街としても有名。そんなメルボルンの魅力的な美食の数々をご紹介します。
フレンチやイタリアンなどのヨーロッパ料理はもちろん、アジア・南米・中東など世界各国の料理や先住民アボリジナルの食文化を取り入れた料理まで、実にバラエティ豊かで高水準な食が揃っているメルボルン。数えきれないほどのレストランがある街の中でも、特に人気の高い店を体験してきました。
先住民の食文化を随所に取り入れた、イノベーティブ・レストランで新しい味覚を体験。
〈Big Esso by Mabu Mabu(ビッグ・エッソ・バイ・マブマブ)〉は、トレス海峡諸島のメリアム族出身のノーニー・ベロさんがオーナーシェフ。 “ビッグ・エッソ”とはトレス海峡の先住民の俗語で“最大の感謝”を意味し、“マブ・マブ”は“いただきます”と類似の言葉です。最大の感謝で食事を始めるという意味が込められています。 ネイティブの食材をふんだんに使ったノーニーさんの料理は、これまでに体験したことのない味の世界。不思議な香りや酸味のあるハーブや野菜が、エミューやワラビーといったエキゾチックな食材の旨みを見事に引き出し、唯一無二の味に仕立てます。特に驚いたのは、ワニの舌を串焼きにした一品。食材を聞くとちょっと腰が引けますが、これがびっくりするほどのおいしさ。インド系のオリジナルスパイスとの相性も抜群な、初めての味覚と食感が体験できます。
メルボルンで一番おしゃれなカフェやレストランが集まっているフリンダース・レーンにある〈CUMULUS INC.(キュムラス)〉。常に満席の大人気店です。カフェのようにカジュアルな雰囲気なのに料理は本格派、というのがメルボルンで人気のあるレストランのトレンドになっていますが、〈CUMULUS INC.〉のオーナーシェフでスターシェフでもあるアンドリュー・マコーネルさんは、そのスタイルを打ち出した先駆者的存在。ランチからディナーまで通しで、いつでもおいしいものと出合えます。 マコーネルシェフは、イギリスのロースト料理やフランスのビストロクラシックなどのヨーロッパ料理をベースにしながらも、地元の先住民のスパイスや食材を取り入れて、唯一無二の味を作り出します。軽やかに仕立てた前菜の数々はワインにぴったり。メインのシグネチャーメニューは[ゆっくりとローストした仔羊の肩肉]。ほろほろになるまでローストされた肉は滋味深く、赤ピーマンのソースとの相性も抜群です。