【ゼロヒャクは2.9秒】メルセデスAMG SL 63 S Eパフォーマンス 最高システム出力816psのPHEVが登場
パワートレインは?
アファルターバッハにて「ワンマン、ワンエンジン」の原則に則って生産される4L V型8気筒ツインターボエンジン「M177」をフロントアクスルに搭載し、最高出力612ps/最大トルク86.68kg-mを発揮。 リア・アクスルには最高出力150kW、最大トルク32.63kg-mを発揮する交流同期電動機と、メルセデスAMGが自社開発したAMGハイパフォーマンスバッテリーを搭載。 エンジンとモーターを組み合わせることにより、システム総合の最高出力が816ps/最大トルクが144.80kg-mとなり、0-100km/h加速はわずか2.9秒だ。 ◆交流同期電動機 交流同期電動機はリア・アクスルに搭載されており、電動シフト式2速トランスミッションとともにコンパクトなエレクトリックドライブユニット(EDU)にまとめられて、P3ハイブリッド(変速機内あるいは変速機よりも下流に電気モーターを置く)と呼ばれるレイアウト。軽量の高性能バッテリーはリア・アクスル上方に搭載される。 ◆AMGハイパフォーマンスバッテリー AMGハイパフォーマンスバッテリー(HPB)の開発は、メルセデスAMGペトロナスF1チームが使用しているF1ハイブリッドレーシングマシンの極めて苛酷な条件下で実証済みの先進テクノロジーを元に進められた。 AMGハイパフォーマンスバッテリーは高出力を頻繁に繰り返し発生できる能力と軽量構造を兼ね備えることで、クルマの総合的なパフォーマンスを高めており、さらに、充電速度が速いことと出力密度が高いことも特長で、アップダウンのあるワインディングを高速走行する場面などでは上りでただちに100%のパワーを引き出すことができる一方、下りでは強力な回生ブレーキが実現できるという。 ◆バッテリーセルを直接冷却 このAMGハイパフォーマンスバッテリーが高性能を実現する土台となっているのが、革新的な直接冷却方式だ。最新技術で作られた冷却液を循環させて560個のセルすべてを個別に直接冷却し、常に最適な作動温度に保つ。 AMGハイパフォーマンスバッテリーはサーキットでハイブリッドモードによる高速走行を行うなど、加速(バッテリーが放電する)と減速(バッテリーが充電される)が頻繁に発生する場合でも優れた性能を維持。また、均一的な温度制御によってバッテリーの性能や耐用年数、および安全性を向上させた。 ◆回生ブレーキ 回生ブレーキはアクセルから足を放し、ブレーキペダルを踏まない空走状態でスタートする。このときバッテリーが充電されることで大きな制動力が発生し、フットブレーキによるブレーキパッドの摩耗を軽減。また、回生ブレーキの強さや交通状況によってはフットブレーキをまったく使わずに制動できる場合もある。 回生ブレーキの強さは4段階に分かれており、右側のAMGドライブコントロールスイッチで切り替えることが可能。これは、「Smoothness」モード以外のすべてのドライブモードに適用されるもので、選択されているドライブモードに応じて異なる設定でエネルギー回収が行われるという。