都内で同棲している新卒カップルです。お互い会社に疲れ退職を考えているのですが、アルバイトで食いつなぐのには限界があるでしょうか?
非正規雇用労働者の老後問題
前述通り、厚生労働省の調査によると、正社員・正職員の平均賃金は33万6300円、正社員・正職員以外は22万6600円です。正社員と同様に厚生年金に加入していても、支払っている保険料が少ないため、正社員・正職員以外は受け取れる年金が少なくなると考えられます。 賃金でも約1.5倍の差があるため、貯金などの資産形成に使えるお金も限られています。そのため、老後資金の準備が十分にできない可能性があります。 独立行政法人労働政策研究・研修機構が実施した調査によると、退職金が支払われている正社員・正職員が72.1%なのに対し、有期雇用フルタイムは14.8%、有期雇用パートタイムは7.0%、無期雇用パートタイムは12.1%と、支払われていないケースも多く報告されています。 アルバイトで生活する場合、正社員雇用で働いている人が受け取れる退職金を老後資金へと充てられません。そのため、老後資金の不足から65歳を超えても働き続けなければならないことが想定されます。
生活することはできるが老後が心配
アルバイトのみでも同棲を続けることはできると考えられますが、年数がたつにつれて同年代がリタイアするなかでもアルバイトを続ける必要が出てくる可能性が高いため、あまりおすすめできる方法ではありません。また、体調を崩して働けなくなった場合には、収入面でも心配です。 一度アルバイトで自由に働きながら、条件がよい会社などがあったら転職を検討してみてはいかがでしょうか。 出典 総務省 家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要 全国健康保険協会協会けんぽ 令和6年度保険料額表(令和6年3月分から) 国税庁 民間給与実態統計調査結果 厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 独立行政法人労働政策研究・研修機構 「パートタイム」や「有期雇用」の労働者の活用状況等に関する調査結果 企業調査編 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部