元世界陸上"美しき代表"絹川愛がコスプレイヤーになっていた「長距離は自分との対話、変身願望が」
「COSPLAY MODE」ベストコスチューマーアワード
――そんな蓮弥さんはコスプレ雑誌「COSPLAY MODE」ベストコスチューマーアワードを2021年、2022年と連続で受賞されています。 絹川さん 衣装を自作した人たちが応募するもので、衣装部門とウィッグ部門と造形部門の3つにわかれていて、私は衣装部門に応募しました。自分で型紙を作って縫って、ウィッグも作り、小さなアイテムも造形したんです。 ――コスプレイベントにも行かれているんですか? 絹川さん そうですね。最初は撮影メインのコスプレだったんですけど、自分の可能性をどんどん広げていきたいタイプなので、コスプレダンスを2年前ぐらいに始めて、コスプレDJを1年前ぐらいに始めました。今は多いときだと4週連続でステージに出ることもあって、本当にコスプレ中心の世界生活で生きています。 ――ダンスやDJもコスプレに絡めていて、エンターテイナーですね。 絹川さん みんながワーッて喜んだりするのが楽しくてすごく好きなんです。陸上で人を楽しませるのもそうですけど。一番最初は陸上でお母さんを喜ばせるところから始まり、今度はコスプレをして、写真やDJ、ダンスでみんなを楽しませたいです。 ――ご自身でイベントを主催しているそうですが、イベントを開いてみようとなったのは、どういうキッカケですか? 絹川さん 福島県いわき湯本市に「旅館こいと」という旅館があるんですが、コスプレを推奨しているんです。コスプレをして街中のどこを歩いてもいいような環境を5、6年で作り上げた旅館で。そこを中心にコスプレイベントを開いて、なおかつ自分がやっているコスプレダンスとかコスプレDJを大広間でやったら楽しいんじゃないかと始めました。いまは半年に1回ぐらいの頻度でやっています。もちろん、私1人でやったわけじゃなくて、この10年間活動してきたコスプレで出会った友達やDJさん、ダンス仲間が手伝ってくれて。これまで出会ってきた人たちで作り上げたものです。 ――全部ご縁がつながっていると。 絹川さん 人の縁はすごく大事にしています。どんな人と出会っても「何か一緒にできないかな」と考えていますね。その中で、同じ熱量を返してくれる人と今も一緒にいるんじゃないかな。 ――それだけコスプレで人と関わっていて、アスリートの絹川愛と悟られることはなかったですか? 絹川さん それが面白いぐらいに誰も知らないんです。たぶん陸上なんて観てなくて、全然世界が違うんですよね。仲良くなったレイヤーさんに「実はね」と話したこともあったけど「へえ」ってくらいの反応で(笑)。