「かっこ舞」復興50周年 担い手の高校生が記念の舞を奉納 館山の神余日吉神社(千葉県)
館山市神余地区の伝統の舞「かっこ舞」の復興50周年を祝う記念式典が6日、日吉神社であった。地元高校生らが記念の舞を奉納。境内には多くの人が集まり、節目を祝った。 同地区のかっこ舞は、約250年前から伝わる雨乞いと五穀豊穣(ほうじょう)を願う獅子舞。これまで、戦争や担い手不足でたびたび中断を余儀なくされてきた。1974年に地元高校生らでつくる自主団体「あすなろ会」が復活させた。96年には市無形民俗文化財に指定されている。 式典では、森正一市長をはじめ多くの来賓らからお祝いの言葉が送られた。集まった大勢の人らを前に、獅子頭をかぶった3人が笛の音色に合わせて腰に着けた太鼓を打ち鳴らして踊り、雨を表す7色の紙を垂らした花がさをかぶった4人の女性が、カエルの鳴き声や風で揺れる竹の音を表す「ササラ」を鳴らして舞に華を添えた。
舞の後には、餅投げが盛大に行われ、地域住民を中心に盛り上がった。 高校2年生で、あすなろ会会長の加藤虎羽介さん(17)は「多くの人の前での踊りはとても緊張した。伝統を途絶えさせることなく、次の世代につないでいきたい」と話していた。 (押本裕也)