パックン「1日1食100円の生活から、東京に家を持ち、ものを自由に購入できる現在。それでも数十円の節約を続けるのは、精神的な安定を買えるから」
お金を使うのは、自分がもっとも喜びや幸せを感じられるものがいい。ある知り合いの年配女性が、1回5000円でギターのレッスンを受けているのですが、そこでは若くて素敵な男の先生が優しく指導してくれるそうなんです。彼と一緒に弾いていると、上手くなったように感じるのだとか。 僕だったら、指導力が劣るとしても、年会費5000円の近所のサークルで十分。ですが、彼女がその教室で喜びと幸せを得ているなら、それはすごくいいお金の使い方かもしれません。 僕が節約によって貯めたお金で買ったもっとも大きいものは、「安心」です。むやみに消費しないことで、精神的な安定を買えたんですね。心の余裕が生まれ、生きるのが楽になりました。 気持ちの面で豊かに生きるために実践しているのは、明日の予定を入れること。 何でもいいんです。仕事でも、友達と会うのでも、ボランティアに行くのでも。それがワクワクすることなら、「明日は一日中ダラダラしてやる!」でもいいかもしれません。人間、予定があると生活に張りが出ます。 今はまだ仕事が忙しいのですが、もう少し落ち着いたら「子ども食堂」をやりたいと思っているんです。今まで僕が受けてきた恩を、これからは社会に還元していきたい。 近所の子どもたちに美味しいご飯を食べてもらって、「お腹いっぱいになったらトランプでもやろうぜ!」みたいな。そんな空間が作れたら最高です。 (構成=上田恵子、撮影=藤澤靖子)
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