【バスケ】信州ブレイブウォリアーズ、約1か月ぶりの同一カード連勝 学んだ“チーム”を機能させる重要性
2戦で18アシスト ビュフォードがチームを生かす
このような課題を抱えている中、神戸戦は両日とも100点ゲームで、神戸の点数も70点台前半に抑えての快勝となった。ディフェンス面では前線から激しくプレッシャーをかけ、オフェンスでは石川が言及していたビュフォードを中心に多彩なチームオフェンスを披露。ビュフォードが自ら攻める部分もあれば、チームメイトへのアシストも見られるなど、よりオフェンスが機能していた。 チームとして機能していたことはスタッツを見ても明らかだ。神戸との第1戦ではビュフォードは18得点11リバウンド8アシストを記録。第2戦では27得点10リバウンド10アシストとトリプルダブルを記録している。前述した第1戦を落とした4試合では、ビュフォードの平均アシスト数は3.8にとどまっており、逆に第2戦で勝利した4試合では平均7.5アシストを記録している。アシストはチームプレーからしか生まれないスタッツであり、ビュフォードの得点だけではなく、アシストも伸びている状態がチームにとっても望ましい展開であることは間違いない。 指揮官もビュフォードの活躍がチームに与える影響について「お互いをどんどん知るプロセスっていうのは当然ありました。何でもできる選手であればあるほど、やろうと思えばいつだってアイソレーションで一対一ができたりする。本当に青森の第1戦目が一番良い例なんですけど、本人もチームメイトを生かすとき、自分がアグレッシブにやるときのバランスを取ろうとしたり。やっぱり毎週学びがあって、あのときはどういうときにどっちの選択をするっていうところで、あまりチームバスケットができなかった」とこれまでを振り返る。 そのうえで、チームとしてビュフォードにどうプレーしてほしいか、目指すべき姿が明確になってきたようだ。指揮官は続ける。 「それ(チームバスケットができなかったこと)は彼がセルフィッシュということではなくて、見ての通り仲間を生かしたい選手。考えてやっていたことが、あのレッスンがあったからこそ整理できた。あの夜、我々2人で1個1個のクリップを見て会話をしましたし、よりシンプルに明確にどういうときにどっちをやってほしいかという話も2人で続けていますし、チームミーティングでもやっています。元々ある選択肢の中から何を選ぶかが明確になってきたという感じです」 戦術面だけではなく、三ツ井が指摘していた試合までの準備についても「最初から最後まで集中していた。それは表情でも分かる。準備段階からしっかりやろうという気持ちがよりあった。プロセスを大事にできた」とチームの成長に目を細めた。