伝え方が大事! 子どもの成長につながる褒め方とは【息子2人が東大に現役合格した、ワーキングマザーの子育て術】
子どもに合った褒め方で、たくさん褒める
ただし、ひとつだけ気をつけないといけないのは、具体的な感想を子どもに伝える際の“伝え方”です。 自分としては「思ったまま」を伝えているつもりでも、子どもにとっては「母から発せられた、自分に対する批判」としてネガティブに聞こえてしまう場合もあります。過度に攻撃的にならないように、過度に自分の意見を押しつけないように配慮しながら、慎重に伝える必要があるでしょう。 また、お子さんのタイプによっては、ただ褒めたほうがいい場合もあります。 じっくりと思考するのではなく、そのときそのときの感情を優先するようなお子さんであれば、「お母さんに褒められた」という事実が重要であって、「どこが良かったのか」はまた別の話だからです。 反対に、じっくりと思考するようなお子さんであれば、「お母さんに褒められた」という事実とは別に、「自分の描いた絵は、こういうふうに受け止められるんだな」と、自分以外の人から発せられた客観的な意見に興味を示すでしょう──そこにはもちろん、「お母さんは適当なことを言わず、いつも真剣に向き合ってくれる」という信頼があることが前提です。 いずれにせよ、お子さんの性格や特性を注意深く観察しながら、それぞれに合う“褒め方”で、たくさんお子さんを褒めていただきたいのです。 * * * 『自ら学ぶ子どもに育てる』(入江のぶこ 著) あさ出版 入江のぶこ(いりえ・のぶこ) 1962年、東京都新宿区生まれ。幼稚園から大学まで成城学園で教育を受ける。大学生時代にフジテレビ「FNNスピーク」でお天気お姉さんを務める。卒業後、フジテレビ報道記者の入江敏彦氏と結婚。カイロ支局長となった入江氏と長男と共にカイロへ移住。イスラエルで次男出産。1994年12月ルワンダ難民取材のためにチャーターした小型飛行機が墜落し、乗っていた入江氏が死亡。帰国後、フジテレビに就職。バラエティ制作、フジテレビキッズなどに所属し、主に子育てや子どもに関するコンテンツの企画やプロデュースをする。女性管理職としてマネジメントも行なう。2017年7月に退職。2017年7月、東京都議会議員選挙に出馬、港区でトップ当選を果たす(35,263票獲得)。子ども2人は東大を卒業し、社会人となっている。長男の入江哲朗氏は東京大学大学院総合文化研究科を修了し博士(学術)の学位を取得。アメリカ思想史の研究者であり、映画批評家としても知られる。次男の入江聖志氏は、東京大学教養学部を卒業し、民放テレビ局社員。著書に『「賢い子」は料理で育てる』(あさ出版)がある。
サライ.jp