知らないことを「ググる人」は時代遅れ…東大教授が毎日使っている「無料で高性能の検索サービス」
■生成AIそれぞれに「個性」がある ほかにも生成AIには回答が難しいとされる問題は、「strawberryという単語にrはいくつあるか(正解:3つ)」「6頭の馬のうちどの馬が一番早いかを調べたい。どうしたらよいか(正解:6頭で一斉に競争させればよい)」などがあります。このように生成AIが間違いやすい問題を調査した論文があるほどです。 いずれにしても、ある問題を解決したい場合、「どの生成AIに質問すべきか」を事前に知っていると作業効率は大きく向上することは言うまでもありません。 私が研究室のメンバーに提供している「生成AI比較システム」のようなサービスを、有料で提供している会社もあります。そのなかでも「チャットハブ(ChatHub)」は性能が高く、安心して推薦できます。検索画面の一例を示します。 ここでは「日本で一番有名な観光地はどこですか?」と質問したときの、ChatGPT4o、Claude 3.5、Gemini 1.5 Proの回答を比較した画像を載せておきます。それぞれに個性があります。皆さんはどの回答が好きでしょうか。 ---------- 池谷 裕二(いけがや・ゆうじ) 東京大学薬学部 教授 1970年生まれ。静岡県藤枝市出身。薬学博士。2002~2005年にコロンビア大学(米ニューヨーク)に留学をはさみ、2014年より現職。専門分野は神経生理学で、脳の健康について探究している。主な著書はに『海馬』(糸井重里氏との共著 朝日出版社/新潮文庫)、『進化しすぎた脳』(朝日出版社/講談社ブルーバックス)、『ゆらぐ脳』(木村俊介氏との共著 文藝春秋)、『脳はなにかと言い訳する』(祥伝社/新潮文庫)、『のうだま』『のうだま2』(上大岡トメ氏との共著 幻冬舎)、『単純な脳、複雑な「私」』(朝日出版社)、『脳には妙なクセがある』(扶桑社新書/新潮文庫)、『脳はみんな病んでいる』(中村うさぎ氏との共著 新潮社)、『メンタルローテーション』(扶桑社)、『脳は意外とタフである』(扶桑社新書)などがある。 ----------
東京大学薬学部 教授 池谷 裕二