恣意的な記者投票は各タイトルの権威を損なう元凶! ベストナインやゴールデン・グラブ賞も選手間投票を設けよ【堀内恒夫の悪太郎の遺言状】
セ三塁手部門に不可解な1票 投票した者には説明責任がある
今季の村上[左]がセ・リーグのベストナイン三塁手部門において満票でなかったのは、あまりにおかしいのではないか
少し前の話になるが、今年も各部門のタイトルホルダーが決定している。シーズン中に残した数字で決まるタイトルは一目瞭然だから、極めて分かりやすい。 しかし、MVP、ベストナイン、ゴールデン・グラブ賞、最優秀新人など、マスコミ関係者の投票によって決まるタイトルの中には、問題提起してみたくなるような投票もあることは否定できない。 ベストナインのセ・リーグ三塁手部門は間違いなくヤクルト・村上宗隆が満票で選ばれるだろうと思っていたら、なぜか1票だけDeNA・宮崎敏郎へ投じられた票があった。この話を聞いたときに、俺はわが耳を疑ったね。 だって、今季の宮崎は打率.300、16本塁打、50打点の成績だ。悪くはないけど、打率.318、56本塁打、134打点で三冠王を獲得した村上と比べたら、ツキとスッポン。あまりにもかけ離れた数字だからね。 さらに驚いたことにセ・リーグ外野手部門で、今季38試合にしか出場していない、外野手としてはわずか7試合出場の阪神・高山俊に1票が入っていた。今季の高山は.189の低打率だから、とてもじゃないがベストナインに名を連ねるような成績ではなかった。 不可解な投票はまだある。ヤクルト・荒木貴裕にも、外野手部門で1票が入っていた。今季の荒木は、47試合に出場して、打率は高山を下回る.136だからね。いったい、何を考えて投票したんだろうと、問い質してみたくなるのは、俺だけではないはずだよ。 疑惑の1票はなぜ投じられたのか。また、誰によって投じられたのか。 ベストナイン、MVP、ゴールデン・グラブ賞は・・・
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週刊ベースボール