人にあわせるでも、機嫌を取るでもない…「初対面で好印象をもたれる人」がさりげなくやっている雑談の極意
相手に好印象を与えるには、どうしたらいいのか。『「気くばり」こそ最強の生存戦略である』(SBクリエイティブ)を書いた西村僚子さんは「上手な気くばりが重要だ。相手をよく観察する必要があり、ぜひ知っておいてほしいコツがある」という――。 【この記事の画像を見る】 ■「相手に興味を持つ」ことが気くばりの出発点 相手がどんな人物で、どんなことを喜ぶのか、あるいは好まないのか。こうしたことがわからなければ、的を射た気くばりができず、喜んでほしい相手に喜んでもらうこともできません。 つまり、気くばりをするためには、相手をよく観察する必要がある。言い換えれば、相手に興味をもつことが、気くばりの出発点というわけです。 相手に興味をもつと、相手の日ごろの言動にアンテナが張られ、相手がどんなことを喜ぶのかが見えてきます。それが、誰に対しても同じ杓子定規の気くばりではなく、本当に相手のことを思った気くばりにつながります。 とはいえ、「相手に興味をもとう」と言われても、何から始めればいいか、迷ってしまうかもしれません。そんな方には相手との「共通点を探すゲーム」をおすすめします。 たとえば、 ---------- ・兄弟はいらっしゃるのかな? 私と同じ、長女かな? それとも、一人っ子かな? ・出身地はどこかな? ちょっぴり関西弁だから、もしかして同じ関西人かも? ・ファッションセンスが素敵だし、アクセサリーも私好み! このお洋服、私も似たのを持ってる! ・姿勢がよくて、言葉遣いも丁寧だから、お仕事は接客業かな? ---------- などなど……楽しく、ゲーム感覚で妄想を膨らませていく感じです。そこから、「もしかして……チラッと関西弁のような気がしたのですが、出身は関西ですか? 実は私も関西で、実家が神戸なんです」というように、会話のキャッチボールが始まっていくのです。 ■「共通点を探すゲーム」をしてみる 人は自分と共通点が多い人に対して親近感を抱きやすいといわれています。これを心理学の用語で「類似性の法則」といいますが、「共通点を探すゲーム」は、「類似性の法則」の観点からもおすすめなのです。 「共通点を探すゲーム」でしてはいけない注意点としては、いきなり「結婚されていますか」「お子さんはいらっしゃいますか」などと、プライベートすぎる切り口から、質問してしまうこと。唐突すぎる質問には、くれぐれも注意してくださいね。あくまでも、聞かれて困るような質問ではなくて、答えやすい質問から始めましょう。 即興で相手との共通点を探すのは、ハードルが高く難しいという方は、事前準備ができる場面で、相手のことを徹底的にリサーチすることから始めてみてください。 ビジネスパーソンにとって、事前準備は仕事の基本ですが、この基本を「徹底的に」やることが大切です。私が事前準備をするタイミングは、営業先や得意先への訪問があるときだけではありません。仕事のパートナー、一緒に働く同僚や友人、レストランに対しても同様に事前準備を徹底しています。 研修を担当させていただく会社については、その会社のHPを見れば、社訓や企業理念などが書かれており、打ち合わせの際にその話をすると「この講師はしっかりとうちの会社のことをわかってくれている」と相手に伝わり、かなり好印象です。