大阪「中之島漁港」オープン ── いけすで活魚販売・漁師料理味わえる食堂も
獲れたての魚介類を漁場から直送して大阪市民に提供する「中之島漁港」の18日オープンを前に、開業準備を終えた主な施設が17日、メディアに公開された。いけすに魚が元気に泳ぎ回り、水都大阪の新しい名所にとの期待がふくらむ。
対岸には大阪市中央卸売市場「中之島GATE」にオープン
中之島漁港が開設されるのは大阪市西区川口町で、対岸には大阪市中央卸売市場もある安治川左岸に広がり、大阪税関富島出張所跡地の遊休地を一般社団法人水都大阪パートナーズが大阪府から借り受けた。 場所が大阪の海の玄関口だったことから「中之島GATE」と命名。水都大阪再生の重要拠点として位置付けとして、ラバーダックが来るイベントを行うなど、これまでに様々な活用方法を検討してきた。 大阪で多数の飲食店を運営し新鮮な魚介類の安定仕入れを望む株式会社RETOWN(大阪市)と、漁業・水産加工業者で関西での鮮魚の販路拡大をめざす株式会社タカスイ(宮崎県延岡市)が、水都大阪パートナーズの仲介で意気投合。両社の共同出資で株式会社フィッシャーマンズマーケットを設立し、中之島漁港プロジェクトに乗り出した。
漁港に隣接して「中之島みなと食堂」を併設
中之島漁港は最大の特色は、いけす方式による活魚の販売。鹿児島、宮崎、宮城、兵庫・淡路島など全国の漁港から、新鮮な旬の魚を生きたまま大阪へ運んでくる。顧客はいけすを泳ぎ回る魚の中から、好みの魚を選んで購入できる。 漁港に隣接して「中之島みなと食堂」を併設。新鮮な魚介類をその場で味わうことができる。報道陣に試食用の「ぶっかけ漁師丼」と「漁師汁」が提供された。漁師料理の武骨なぶつ切りながら、新鮮さが際立っていた。 魚介類の卸売・小売り部門と飲食部門で、月商3000万円を狙う。関係者は「市民に新鮮な魚介類を手ごろな価格で提供する」「生産者の生活を豊かにする」「水辺の活性化に貢献する」の3つの目標を達成したいと意気込んでいた。 18日は開業式典のあと、午前11時から一般営業を開始。オープニングイベント期間終了後の23日からは通常営業となり、中之島漁港は午前6時から午後5時、中之島みなと食堂は午前11時から午後10時(ラストオーダー午後9時)まで営業。詳しくは中之島漁港の公式サイトで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)