大股で歩く、アプリで聴力チェック… 認知症予防のためにすぐやるべきこと7選
大股で歩く
【血圧を測定する】 血圧は、家庭用血圧計で測定できますし、スマートウォッチなら血圧測定機能がついていることもあります。薬局など無料で利用できる血圧計を設置しているところでも測定可能です。 そして高血圧であれば、高血糖(糖尿病)、高コレステロール(脂質異常症)の可能性も高い。高血圧のリスク因子は加齢、適切でない食生活、肥満、喫煙、運動不足などですが、これらは糖尿病、脂質異常症のリスク因子でもあります。 高血圧、糖尿病、脂質異常症は動脈硬化を引き起こし、脳梗塞や脳出血のリスクを高め、血管性認知症の原因になります。自覚症状に乏しいので、数値を測定しないと分からない。高血圧、糖尿病、脂質異常症であれば、速やかに治療を受けなくてはなりません。 【大股で歩く】 国立環境研究所の谷口優主任研究員が、歩幅に関する研究結果を発表しています。それによると、歩幅が狭い人は広い人に比べて認知機能が低下しやすい。歩幅が特定の脳の部位の大きさや血流の状態と関係しているため、歩幅を広げれば脳が刺激され、活性化が期待できる、というのです。 姿勢を正し、腕を振って大股でさっさと歩けば、ブラブラ歩くより消費カロリーが増えます。下肢の筋肉が鍛えられ、基礎代謝が上がり、太りにくくなる。認知症のリスク因子である中年期の肥満解消を目指せます。
ながら作業の重要性
【ながら作業を増やす】 近年、デュアルタスク、つまり「AをしながらBをする」といった「ながら作業」が認知症の予防策として注目を集めています。 国立長寿医療研究センターが開発した「コグニサイズ」は軽い運動をしながら計算やしりとりをするプログラムですが、運動と認知トレーニングの組み合わせで、MCIの段階から認知機能が低下するのを抑制できることが示唆されています。 前項の「大股で歩く」に「歌を歌いながら」「おしゃべりをしながら」を加えると、脳へより刺激を与えられます。ただ、やるなら楽しい内容で。「せっかくなのでウォーキング中に苦手な英単語を覚えようと頑張っています」なんていうのはお勧めできません。気乗りしないことを無理にやるとストレスになり、脳に悪影響を与えます。