<ラグビー日本選手権>帝京でも勝てなかった社会人の壁
教養施設の掃除や来客への挨拶が習慣化されていることも相まって、ルーキーイヤーから各クラブのボスに信頼される向きが強いのである。 スーパーサブだったナンバーエイト大和田立がNECへ、最終学年時にレギュラー入りしたセンター牧田亘がリコーへそれぞれ加入予定。いわば帝京大は、大人たちにとっても汎用性が高い選手を、大量に育てているのである。その延長線上での「打倒トップリーグ勢」という計画がひとまず終わったいま、クラブはどんな未来像を描いているのか。スクラムハーフ流新主将は言った。 「今日は本気で臨んだ分、悔しさも増した。3年生以下は、それを絶対に忘れない」 岩出監督は、選手たちが「打倒トップリーグ」への意欲をより高めたと察し、「面白くなってきた」と繰り返した。 (文責・向風見也/ラグビーライター)