【がんばれ!郷土力士】大の里好発進 足取りに冷静対応 遠藤も2連勝、輝は初日
大相撲秋場所(両国国技館)2日目の9日、関脇大の里は西前頭筆頭の翔猿を突き出し、初日から2連勝とした。土俵際での逆転勝利だった初日とは対照的に、攻めの相撲で白星を手にし「落ち着いて対応することができて良かった」と晴れやかな表情だった。成績次第では大関昇進も見えてくる15日間に幸先良く滑り出した。 【写真】大の里(右)が翔猿を突き出しで下す=9日、東京・両国国技館 大の里は立ち合いで足を取りにきた翔猿に対し、よく見て攻めて快勝。初日の熱海富士戦は物言いが付く際どい一番で「勝ちを拾ったような勝ち方だった」と反省も口にした。 先場所は初日から2連敗。「考えすぎてしまった」と振り返る通り、苦しい序盤戦だった。先場所を教訓として土俵に上がり「一日一番、集中して頑張るだけ」と無欲を貫く。 東前頭8枚目の遠藤は同9枚目の一山本を左喉輪で起こし、タイミングよくはたき込んだ。初日は小兵の翠富士を冷静にさばき、幕内では昨年名古屋場所以来の連勝スタート。「一生懸命やり、勝ちにつながって良かった。いつも場所の入りが悪いので、いろいろ試している」と語った。 西前頭11枚目の輝は同10枚目の狼雅を下して初白星。狼雅にまわしを与えず、前傾姿勢で攻めて押し出し「自分のいいところを出すことを考えた」と納得の口ぶり。初日は佐田の海に敗れ、星は五分となった。 関取に復帰した欧勝海は西十両13枚目の千代栄を厳しく攻め、最後は浅いもろ差しで寄り切った。初日は東幕下筆頭の栃大海を破り、十両では自身初の2連勝スタート。「相手がよく見えていた。やることを決めて、迷わず相撲が取れている」と納得顔だった。 ●炎鵬、初日に白星 首の大けがによる長期休場から復帰2場所目の元幕内炎鵬(金沢市出身、金沢学院大OB、伊勢ケ浜部屋)は序二段で初白星をつかんだ。東序二段32枚目の香富士を低く攻めて、押し出した。先場所は黒星スタートだっただけに「まずは初日に勝ててよかった。先場所より自信はある」と笑顔だった。