12月下旬のエキジビで復帰のキリオス!現役続行のきっかけは親友ジョコビッチからの賛辞<SMASH>
現在戦列を離れている男子テニス元世界ランク13位のニック・キリオス(オーストラリア/29歳)が、自身が運営するポッドキャスト『The Sit-Down with Nick Kyrgios』に出演。その中で親友のノバク・ジョコビッチ(セルビア/元1位/現7位)との会話が復帰を決めた大きなきっかけになったと明かした。 【画像】今を時めく弾丸サービスを放つキリオスほかトップ選手たち! 新型コロナウイルス・ワクチンの接種をめぐるオーストラリア入国問題(2022年1月)で、騒動の渦中にいたジョコビッチをキリオスが擁護したことから親交が深まった両者。実は2人は今年7月のウインブルドン(イギリス・ロンドン/芝/四大大会)で練習をしたそうなのだが、キリオスはその時にジョコビッチにかけられたある言葉が、度重なるケガで復帰を諦めかけていた自身を奮い立たせてくれたと語った。 「(ウインブルドンで)彼と3日間、一緒に練習をしたんだ。その時の自分はまだサービスを打ち始めた頃だったが、彼は『君が手術を受けたようには見えない。動きも非常にいい』と言ってくれた。それを聞いて『自分は正しい方向に進んでいるかもしれない。復帰もできるかも』と思えた。それから約半年後の今、実際に復帰できるところまで来ている。おそらくそれ(ジョコビッチの言葉)が転機だった」 22年のウインブルドンで四大大会初のシングルス決勝進出を果たした29歳のキリオスは、同年10月の「ジャパン・オープン」(日本・東京/ハードコート/ATP500)準々決勝を棄権してそのまま戦線を離脱。昨年6月の「ボス・オープン」(ドイツ・シュツットガルト/芝/ATP250)で1度復帰したものの、1回戦でウー・イービン(中国/現404位)に敗れると再びツアーを離れた。すなわちほぼ2シーズンにわたってプレーできていないのが現状だ。 そうした中で、先日には年始のオーストラリアシーズンからコートに戻ることを正式に発表。海外メディア『Sportskeeda』によれば、現状キリオスは12月下旬に行なわれる男女混合のエキジビションマッチ「ワールドテニスリーグ」(12月19~22日/UAE・アブダビ/ハードコート)で復帰し、その後「ブリスベン国際」(12月29日~25年1月5日/オーストラリア・ブリスベン/ハード/ATP250)から本格的に復活ロードをスタートさせる予定だという。 また既報の通りキリオスはシーズン最初の四大大会「全豪オープン」(25年1月12日~26日/オーストラリア・ブリスベン/ハード)への出場も表明。トーナメントディレクターのクレイグ・タイリー氏によれば、キリオスが出場する場合は、プロテクトランキング(負傷離脱前の順位でエントリーできる救済措置)か、ワイルドカード(主催者推薦)で本戦入りする見込みだ。 抜群のテニスセンスでファンを魅了してきたキリオスのプレーがまた見られるのは何ともうれしい限りだ。多くの人が彼の復帰を心待ちにしていることだろう。 文●中村光佑