まんが家、ロードバイク生活をスタート|夏福のゆるポタコミックエッセイ vol.8番外編
初めての公道走行に不安が……!
ここからが本番なんです。 家から通えるようにと近所のお店で購入はしたものの家に帰り着くまでの間、車が走っている道を通っていかなければ行けません。 横スレスレをビュンビュン走り抜ける車の恐怖と絶対に邪魔だと思われているに違いないという被害妄想。 路肩に避難しようにもゴミや砂利だらけでパンクするのではないか、さらに白線は惹かれてはいるものの歩道までの間が全くないところも多く逃げられず、ママチャリのようにサッと足をつくこともできない恐怖。心の中は「怖い! 無理!! 」でいっぱいでした。 ほうほうのていで帰宅した頃には気力体力が底を尽きてぐったり。 こんなことでロードバイクを楽しめるのか……? 購入を決断するのは早まったのでは…? ? このままだと部屋のオブジェまっしぐらなのでは……? ? ? しばらく悶々と自問自答を繰り返しました。こんなことくらいで? と思われるかもしれませんが、病的な心配性を舐めてもらっては困ります。 しかしもう購入してしまったものはしょうがない。あんなに悩んでこんな高い買い物をして乗らないなんて選択肢は無いんですよ…慣れるしかないんです。
とにかく公道を走れるようにと早朝練習をすると……
どこに行くにもまずは車道を走れるようにならなければいけないので、車のいない早朝に練習をすることにしました。 翌朝5時に起床。 大丈夫かな……と昨日の恐怖心を思い出し不安になりつつも、シン…と澄んだ空気の中車がいない車道を走り出すと……。 ……あれ……? 楽しい! 恐怖心でいっぱいの時には感じられなかった爽快感とロードバイクの軽やかさでぐんぐん進んであっという間に数km先の町はずれまで行ってしまいました。生活圏内がママチャリで移動できる範囲だけの者にとっては町はずれまででも大移動なんですよ。そんな場所へあっという間に行けちゃったんです。感動。 「自転車自体は慣れればめちゃくちゃ楽しめそう! 」。 そう思えたことが大きかった。その日から楽しく毎朝練習を重ねて徐々に距離を伸ばし、車道にも慣れていくことができました。 初めて10数km先の海まで行って飲んだ缶ジュースはとても美味しかったです。 ちなみにもう何年も乗っていますが、今でも車の多いところは怖いです。最初は道を全然知らずわかりやすい国道や県道を走っていましたが、あちこち走ってみて苦手な道や怖い道がわかってくると迂回路や裏道を探し出し、なるべく車通りの多い道は避けるようになりました。 その迂回先で、自転車に乗っていなければ通らなかったであろう道を走っている時の楽しさや、知らない場所やお店に出会えたり、思わぬ場所と道が繋がっているのを発見したときはいつになっても嬉しいですね。