1,000万円支払え!…父の死後、不平等な遺言書に腹を立てた弟からの「遺留分請求」。兄が絶対にやってはいけない「2つの対応」【弁護士が解説】
遺留分侵害額請求の弁護士相談
遺留分を請求されたら、無理に自分で対応せず、遺産相続問題に強い弁護士へ相談したほうがよいでしょう。ここでは、その理由を3つ解説します。 適切な遺留分額を算定 先ほど解説したように、遺留分には計算方法や考え方によって多少の幅が生じます。実際に計算してみると、算定に迷うことも多いでしょう。 また、相手方から請求された金額をそのまま支払うと、遺留分を余分に払ってしまうリスクも低くありません。相手方が遺留分をあえて高めに算定している可能性もあるほか、相手方に弁護士がついていない場合は、適当な金額を多めに請求しているだけであるケースも考えられるためです。弁護士へ相談することで、適切な遺留分額を算定しやすくなり、金額交渉のスタートラインに立つことができるようになります。 代理で交渉 相手方の主張する遺留分額と自身が適切であると考える遺留分額とに差がある場合、この差を埋めるための交渉が必要となります。 しかし、遺留分額についての交渉を直接行うと感情的になってしまう可能性もあるほか、相手方に丸め込まれてしまうおそれもあるでしょう。弁護士へ相談して依頼する必要がありますが、遺留分額の交渉を代理してもらうことができるようになります。交渉を有利に進めやすくなる効果も。 調停や訴訟への移行にも対応してもらえるから可能 当事者間で遺留分交渉がまとまらない場合は、調停や訴訟へ移行することとなります。調停や訴訟を有利に進めるには、主張を裏付ける適切な証拠を提示しなければなりません。 しかし、調停や訴訟は初めてという人も多く、どのように対応すべきかわからないことも少なくないでしょう。弁護士へ依頼することで調停や訴訟に移行した場合の対応を任せることができるほか、必要なアドバイスを受けることができるため安心です。
請求額が適正かどうかの確認が要
遺留分を請求された場合の対応について解説しました。遺留分を侵害する生前贈与や遺贈を受けた場合は、遺留分を侵害された相続人から遺留分侵害額請求をされる可能性があります。相手が遺留分権利者であり、期限内の請求であれば、遺留分侵害額請求をされた者は侵害した遺留分相当額の金銭を支払わなければなりません。 しかし、相手方の提示する請求額は必ずしも相当であるとは限らないため、請求額が適正かどうか確認するステップが必要です。遺留分侵害額の適正額を自分で算定することは容易ではないため、弁護士へ相談することも検討するとよいでしょう。 堅田 勇気 Authense法律事務所
堅田 勇気
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