宝塚歌劇団員死亡 遺族側が訴えた「パワハラ」「長時間労働」の中身……弁護士「過剰な“縦の絆”」指摘 宝塚側はトラブル否定
日テレNEWS NNN
宝塚歌劇団の25歳の女性が亡くなった問題で10日、遺族の代理人弁護士が会見。1か月休みがなく、1日20時間以上働いた日もあったと明かし、「うそつき野郎!」などと上級生から暴言を受けていたとも訴えました。歌劇団側はトラブルを否定しています。
■入団7年目で「宙組」所属、舞台にも
「約1か月半、わずか1日3時間程度の睡眠しか取れない状況が続き、加えて上級生のパワハラもあり、健康を損なって亡くなった」 25歳で亡くなった宝塚歌劇団員の遺族の代理人弁護士は、会見でこう話しました。今年9月、宝塚歌劇団に所属する25歳の女性の遺体が、兵庫・宝塚市にあるマンションの敷地内で見つかりました。現場の状況から、警察は自殺の可能性が高いとみています。 「清く正しく美しく」。宝塚歌劇団は来年で110周年を迎えます。女性は入団7年目で「宙組」に所属し、舞台にも上がっていました。
■遺族がコメント「何もかも奪われた」
会見では、遺族の胸の内が明かされました。 「娘の笑顔が大好きでした。その笑顔に私たちは癒やされ、励まされ、幸せをもらってきました。けれど、その笑顔は日に日に無くなっていき、あの日、変わり果てた姿となり二度と見ることが出来なくなってしまいました」 「くりくり動く大きな瞳も、柔らかい頬も、いとおしい声も、何もかも私たちから奪われてしまいました」 一体何があったのでしょうか。
■遺族側が訴える「長時間労働」の実態
亡くなった理由として代理人弁護士が指摘した1つが、長時間労働です。 遺族の代理人弁護士 「入団7年目というのが、下級生の中の一番の上の学年にあたりまして、大変重要な責任。下級生のまとめ役、責任者としていろんな下級生のまとめをしなければいけないということで、とても大変だった」 弁護士が作成した、女性が亡くなる直前の1か月間の労働時間を記録した資料。それによると、1日の労働時間が14時間となっている日がずらりと並んでいました。中には「20時間35分」も。1日24時間にもかかわらず、そのほとんどを仕事に費やした日もありました。 この資料を見ると、休みは1日もありませんでした。