こうして組織は壊されていく…定年後も「自分は偉いままだ」と勘違いする「困った人たち」の正体
年下の「先輩」との付き合い方
私が会社にいたとき、周りには年上の部下が何人かいましたが、各人の立場できちっと仕事をし、年下の上司である私に対して、非常に丁寧に接してくれました。 私のほうでも、相手が年上だからと遠慮することはなく、おかしいと思うことがあれば、年下の部下に対するのと同じように指摘してきました。 もちろん、言い方には気をつけていましたし、人前で叱るようなことはしませんでしたが、たとえ相手に嫌がられても、自分の考えはしっかり言うものです。本当は仕事のやり方を注意しなければいけないのに、相手が年上だから「まあまあですね」などと言ってお茶を濁すのはよくありません。もし自分が逆の立場なら、そういうことはちゃんと言ってほしいと思います。 仕事というのは、年長者と若い人とが努力して協力し合い、影響し合うことで進んでいきます。お互いに、「若造のくせに生意気だ」「年寄りがエラそうにしやがって」などと思っていたら、仕事になりません。 年下の同僚や上司に囲まれるようになったら、ぜひ、自分から歩み寄る努力をしてください。年長のあなたがそういう姿勢を示せば、相手も自ずとその努力をするようになると思います。 さらに連載記事〈ほとんどの人が老後を「大失敗」するのにはハッキリした原因があった…実は誤解されている「お金よりも大事なもの」〉では、老後の生活を成功させるための秘訣を紹介しています。
丹羽 宇一郎