宝暦治水の千本松原に苗木植樹 児童約70人が薩摩義士を偲ぶ 岐阜県海津市
江戸時代の木曽三川分流工事、宝暦治水を伝える海津市の千本松原で18日、地元の児童らが松の苗木を植樹し、先人の遺徳を偲びました。 揖斐川と長良川との間に約1キロ続く千本松原は、宝暦治水で工事にあたった薩摩藩士がふるさとから取り寄せた「日向松」の苗を植えたとされ、一帯は「油島千本松締切堤」として国の史跡に指定されています。 国土交通省木曽川下流河川事務所では千本松原の保全活動の一環で、松枯れした松などを順次伐採し、苗木を植樹する取り組みを進めています。 18日は海津小学校の4年生児童約70人がNPO法人、「木曽三川千本松原を愛する会」のメンバーの手を借りながらスコップを使って1本1本苗木を植えました。 植樹の後、児童らは、多くの犠牲を出しながら工事に尽力した薩摩藩士を顕彰する治水神社で手を合わせ、先人に感謝の気持ちを伝えました。 ※児童 「初めてやって難しかったけど上手にできてよかったです。これからもずっと歴史に残って、次の人たちにも松を大事にしてほしいと思いました。10年後に来てみてこんなに育ったんだなというのを見てみたいです」
今回植樹されたのは16本で、計画では、今後10年かけて160本の苗木が植えられる予定です。