琴桜が北の富士さんに感謝 愛ある〝辛口解説〟も「いい評価を受けた時はうれしかった」
11月12日に82歳で死去した大相撲の第52代横綱で、NHK中継の解説者としても活躍した北の富士勝昭さんをしのぶ会が18日、東京・墨田区の八角部屋で開かれた。大関琴桜(27=佐渡ヶ嶽)が参列し、北の富士さんへの感謝の思いを明かした。 祖父が第53代横綱琴桜で、元関脇琴ノ若の佐渡ヶ嶽親方を父に持つ〝サラブレッド〟は、先の九州場所で初優勝。祖父と北の富士さんはともに番付の頂点まで上りつめ、同じ時代に戦ったライバルだった。 琴桜は「先代の師匠と同じ時代にやってきた方だし、幼少期から気にかけてくださった。入門してもずっと声をかけてくださって、本当にもっと元気な姿を見たかった。なかなかプライベートでお会いする機会はなかったけど、本場所の時にお会いしたら常に声をかけてくれた」と故人をしのんだ。 北の富士さんは愛のある〝辛口解説〟が、ファンから好評だった。琴桜は「解説の時もそうだけど、あの方からいい評価を受けた時はうれしかった。厳しく言われることもあったけど、それも直すべきところだと受け止めた。そういうお言葉を全て自分の力に変えて、今の番付があるので」と恩人に感謝した。 その上で、初の綱とりに挑む初場所(来年1月12日初日、両国国技館)に向けて「結果で示していくしかないし、(北の富士さんに)そういう報告ができるように。また上(天国)で先代と一緒に笑って(相撲が)できるように、しっかり自分たちが相撲界を引っ張らないといけない」と天を見上げた。 また、現役時代に北の富士さんと対戦経験がある、元関脇高見山の渡辺大五郎氏(80)も参列し「本場所で戦った時もあるし、若い時によくぶつかり稽古をした。感謝だけです。長い付き合いでありがとう」と語った。
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