【解説】第2次トランプ政権はウクライナ戦争・中東紛争を終結させるのか?「非介入主義」「レガシー作り」がポイントに
イスラエルがイランへの姿勢硬化させる可能性も
政権1期目の時、トランプ氏はエルサレムをイスラエルの首都と位置付け、テルアビブにある在イスラエル米国大使館をエルサレムに移転し、イラン核合意からは一方的に離脱するなど、極度の親イスラエル、反イランの姿勢に徹している。 今日の中東紛争で、トランプ氏が調停役などを務めることは現実的ではないが、「非介入主義」と「レガシー作り」という点から、イスラエルに対して攻撃停止を要求し、中東における軍事的緊張を緩和させたという結果を求めている。 無論、トランプ氏は極度のイスラエル寄りの姿勢は堅持することから、最大の後ろ盾を得たネタニヤフ首相がイランへの姿勢をいっそう硬化させ、4月や10月の軍事的応酬以上の事態が勃発する可能性も排除はできない。 トランプ氏は「非介入主義」と「レガシー作り」を最大限求めてくるだろうが、対イランにおいては歯車が狂うようなことがあれば、トランプ再来によって「フェーズ3」にいっそう接近するリスクもあろう。 【執筆:株式会社Strategic Intelligence代表取締役社長CEO 和田大樹】
和田大樹