中村敬斗と伊東純也がゴール量産「フランス人の誇り」ランスの真実(3)ボール泥棒が活躍「10年間で5回」優勝、レアル・マドリードとの「決勝後」の別れ
■決勝で激突後の「王者からの巨額オファー」
1954/55シーズンに優勝したスタッド・ドゥ・ランスは、第1回の欧州チャンピオンズカップに出場、1回戦でデンマークのオーフスGFに2-0、2-2、準々決勝では当時世界最強と言われたハンガリー代表の中核をなすMTKブダペストを4-2、4-4で下すと、準決勝ではスコットランドのハイバーニアンに2-0、1-0で勝って決勝に進出する。 相手はスペインのレアル・マドリード。大半がスペイン人選手だが、大金をはたいて3年前に獲得したアルゼンチン人のアルフレード・ディステファノが「王者」として君臨し、スペイン代表を並べた豪華な布陣だった。 会場はパリのパルク・デ・プランス。ちなみに、ここも当時は自転車競技場だった。試合はコパが組織するスタッド・ドゥ・ランスの素早い攻撃が身を結んで早い時間帯に2点をリードしたが、その後ディステファノが周囲のドリブラーたちを自在に動かすレアルが同点に追いつき、後半にランスが再びリードを奪うと、レアルが同点とし、ついに逆転するというドラマチックな展開で、最終的にランスは3-4で敗れた。 この試合が終わるとレアルはすぐに動き、巨額のオファーを出してコパを獲得した。そしてスタッド・ドゥ・ランスは、コパ売却によって得た資金で後にクラブのスターとなる3人の選手を獲得する。そのひとりが、ストライカーのジュスト・フォンテーヌだった。
大住良之
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