いま、近づきたいのは大人の女性の美しさ
── 人物の場合は顔の寄りとかもインパクトがあるし、見たいなと思うんですが、 野口さんは人の表情についてはどういう風に表現したいと思っていますか? 野口 僕はどっちかというと、こういう表情がいいというような決まった考えはなくて、あくまでアクションに対するリアクションだと思うんです。単純にライブだと思っているんですね。一瞬の、そのスパークした感じというか。こっちが何か言うじゃないですか。その時に相手がどういう反応するかとか、そこが大事だと思っています。 ── そういうアクションとリアクションがあって、本当の感情が生まれた時に、いい表情だったり、生きてる表情が出てくると? 野口 はいはい、そうです。 小栗 だから撮るのも早いんですね(笑)。粘って撮るカメラマンもいるので。 野口 それだと僕はもう表情が死んじゃうと思うんですよね。 ── 同じカットをずっと撮り続けても、撮られる方も飽きるし(笑)。 野口 そういう人もいますけどね。もっともっとって。いい表情しろって、どんな表情なの、それ。もういいじゃんって(笑)。
── なるほど。こちらからのアクションに対して自然に返ってくる表情が大事だと。 野口 本来自然ではないんだけれど、カメラを使って写真を撮るって、その時点でね。だけど、そのアクションに対する反応が、多分一番自然なのかなと思うから、僕からすると。 ── はい。 野口 やっぱりこう、ライブ感と、スパークする感じというのがあれば、笑っている顔だろうが、ちょっと哀しそうな顔だろうが、その時のシチュエーションによっては一番いい表情に見えるのかなとは思うんです。 ── 最後に小栗さんからひと言! 小栗 そうですね、私はつくる側と出る側の両方の気持ちがわかるので、その経験を生かして男性の方にも女性の方にも楽しんでいただける新しいグラビアになればと思います。 ── ということで、間もなく始まる新しいグラビア連載「美しい人」に、乞うご期待!