関西の週末アート3選、大阪人も共感の「あるある展示」etc.
■ 思わずニヤリ、共感呼びまくりの展示が大阪へ
現在、関西で開催中のさまざまなアート展のなかから、いま必見の展覧会をピックアップ。今週は、SNSで話題の展示、今までにない国宝展、巨匠・安彦良和氏の回顧展・・・と盛りだくさん! 【写真】共感できる?「話してる途中に店員さんが来て…」 「電話なのにお辞儀してる人」・・・といった日常に潜む「いい人」をイラストや文などで紹介する展覧会『いい人すぎるよ美術館+切ないすぎるよ博物館』が、「心斎橋PARCO」(大阪市中央区)で開催中。身近な人や自分の「あるある」事象がSNSで話題を呼んだ、くすっと笑える作品が勢ぞろいする。 2023年から全国7都市を巡回し、SNSでは「自分でやってることばかり」「あるあるの量がすごい」「誰もが過去になんとなく見た事あるいい人が絶妙に集まっててニヤニヤ」「『切ないすぎるよ』は哀しくも可笑しい」など、共感の声が続出。累計入場者数は10万人目前という好評ぶりで、大阪会場は最後の開催地となる。 また、各都市にちなんだ限定作品も登場しており、大阪会場では「梅田駅から大阪駅を案内してくれる人(いい人)」、「心斎橋の広い道路を渡りきれず、途中の島みたいなところで待っている時(切ない)」など、コアなご当地ネタから「阪神タイガース」「551」の王道ものまで、大阪人なら共感できる(?)作品にも注目。 「心斎橋PARCO」14階パルコギャラリーにて、7月7日まで開催。料金は1500円。
■ 友達感覚で仏様を感じて…新感覚の「国宝展」
「大阪・中之島にパワースポット出現!」というポップなキャッチコピーと「桜ミク(初音ミク)」とのコラボレーションで開幕前から話題になっていた『開創1150年記念 醍醐寺 国宝展』が、「大阪中之島美術館」(大阪市北区)で開催中だ。 醍醐寺は、俵屋宗達の重要文化財『猿楽図屏風』(後期展示7月24日~)など、近世の名画が数多く伝わっており「桃山期の美の殿堂」ともいえる存在で、国宝や重要文化財など、約15万点もの文化財を所蔵している。今回はそのうち国宝14件、重要文化財47件の計約90件が全3章構成で一挙に公開される(会期中展示替えあり)。 「国宝」と聞くと少し堅苦しく感じるかもしれないが、同展では仏教美術の展覧会としては新感覚でポップなイベントやコラボが多い点が特徴。かつ、監修を務めた大阪市立美術館の内藤栄館長を含む、4名の専門家がしっかりと学術協力をしているため、従来の仏教美術ファンの期待を裏切らない見応えのある展示内容となっている。 また、大阪なだけに「太閤秀吉((豊臣秀吉)がもうひとつのテーマ」である点にも注目したい。「大阪中之島美術館」にて8月25日までの開催。料金は一般1800円ほか。