ガンダムが宇宙から五輪を応援 衛星完成会見(全文2)ガンプラは200分の1スケール
衛星は各種環境試験を終え、すでに完成
この「G-SATELLITE」のフライトモデルはすでに幾つかの環境試験を実施済みでして、ここに例として挙げさせていただきました、宇宙環境を模擬した真空かつ高温、低温環境下での熱真空試験というものでも問題なく動作することが確認されております。また、こちらの動画のようにロケットの振動に耐えられることの確認として、このような振動試験を実施しまして、ロケットの振動に衛星本体、そしてこの衛星の中に格納したガンプラそのものもこういった振動に耐えられるということを確認しております。 以上のように「G-SATELLITE」衛星のフライトモデルは各種環境試験を終えまして完成しておりまして、現在、JAXA筑波へ引き渡す準備を整えている状況となっております。以上が「G-SATELLITE」衛星フライトモデルの説明となります。ありがとうございます。 司会:青柳さん、どうもありがとうございました。山崎さん、青柳さんのご説明をお聞きになっていかがでしたでしょうか。
宇宙に飛び立てる日が近づいてきた
山崎:この超小型衛星の技術はまさに本日お越しくださる東京大学、中須賀先生、船瀬先生の研究室が世界に向けて先駆けで、その技術がこうして「G-SATELLITE」にまさにつながっていることがすごくうれしく思いますし、ここまで至る中ではたくさんのきっとご努力、数々の、宇宙空間に耐える「G-SATELLITE」をつくる過程で本当にご尽力があったことがONE TEAMとして感じられました。ですのでこうしていよいよ宇宙に飛び立てる日が近づいてきたということで本当にうれしく思います。 青柳:ありがとうございます。 司会:打ち上げられる日が楽しみですね。ありがとうございます。では続きまして山中さんから搭載ガンダム、シャアザク関連についてご説明いただきます。山中さんお願いいたします。
宇宙空間対応の部材を使用
山中:では続きまして、ガンプラパーツの説明をさせていただきたいと思います。今回は4つの項目で説明をさせていただきます。1つ目、宇宙環境に想定した仕様についてのご説明です。2番目は搭載するガンダム、シャアザクのそのサイズ感と製造方法について説明をさせていただきます。3番目は目にLEDを仕込んでいるんですけれども、その発光についての説明と、最後に今までは発表してこなかった未発表な機能について説明をさせていただければと思います。 まずは宇宙環境を想定した仕様ということで、先ほどからいろいろとお話がありました、宇宙環境は非常に低温、マイナス何十度からプラス百何十度という形に温度のほうが変わりますので、それに耐えうるような使用素材のほうを今回使わせていただいております。あとは実際に宇宙の空間の中ですと、耐原子状酸素というものがあるんですけども、それがこのガンダムに当たっていくとどんどん塗料、表面を侵してしまうんですけども、それを耐えうるコーティングっていうのを今回施させていただいております。あとは実際に目の部分、あとバックパックも光るんですけれども、そこに光を仕込むために電気系なども仕込ませていただいて、今回、開発を進めさせていただきました。 もちろん本体だけではなくて、この中に使用する部材ですね。リード線だとかLEDも宇宙空間対応のものを使用しておりまして、全て真空対応の部材を使わせていただいております。これによって本当にマイナス何十度から百何十度までを耐えれる、その中でも問題なく稼働するモデルのほうを今回つくらさせていただいております。 それでは今回搭載するガンダムのサイズ感と製造方法について説明をさせていただきます。今回、こちらにあるようにこの小型の衛星の中に2体を搭載するという形で、なかなかサイズ感が取れませんで、今、200分の1スケールで製作のほうをさせていただいております。本体自体は実際にプラモデルのような射出成形ではなくて光造形のほうを今回使わせていただいているのですけれども、こちらは造形したあとに炉で1回焼くという工程を踏むんですけれども、焼く、焼結すると耐熱温度が上がるというような特殊な材料を今回、使わせていただいております。