まもなく到来、「秋分のオーロラシーズン」に備えよう
北緯40度付近やさらに低緯度の南方でも見えることがある
■磁気嵐の原因 米海洋大気局(NOAA)の宇宙天気予報センター(SWPC)によると、磁気圏に大きな乱れが生じる状態を磁気嵐と呼び、太陽風から地球を取り巻く宇宙環境へのエネルギー交換が非常に効率的に行われているときに発生する。 太陽風が帯電し、かつ高速で地球に吹き付けてくるかどうかは、太陽表面の活動に左右される。太陽フレアは強力な放射線を光速で放出する爆発現象で、プラズマを宇宙空間に大量放出するコロナ質量放出(CME)を伴い、エネルギーを帯びた太陽風を発生させることがある。太陽の地球側で発生し、地球に向けて放出されたCMEは、数日で地球に到達する。 ■オーロラはどこで見えるか オーロラとして知られる緑色や赤色の発光現象は、北半球の北緯65度付近(アラスカ、カナダ北部、スカンジナビア北部)で最もよく見られる。しかし、強烈な磁気嵐が発生した際には、北緯40度付近やさらに低緯度の南方でも見えることがある。 これは、太陽の活動が約11年の周期の中で最も活発な「極大期」が近づいている現在、頻繁に起こっている現象だ。次の太陽極大期は2025年7月に到来すると予想されている。 この絶好の観測チャンスを逃したくない人は、オーロラ出現予報アプリやNOAAの予報サイト「Aurora 30 Minute Forecast」などを欠かさずチェックしよう。そして、星空保護区マップや光害マップを活用して観測スポットに目星をつけ、いつでも出かけられるよう準備をしておこう。
Jamie Carter