セブン-イレブン「秋の味覚祭」で売場活性化 こだわりスイーツで季節演出
セブン-イレブン・ジャパンは10月1日から“秋の味覚祭”と題したフェアを実施している。 手頃価格で安心できるおいしさが魅力の定番商品に加え、季節やご褒美感などを演出する新商品で楽しさを提供し、売場に消費者を呼び込む。 秋の味覚祭では、季節感やトレンドを捉えた商品を取り揃えた。 目玉商品の「ご褒美モンブラン」(税別350円)は、定番商品をより栗の味わいが楽しめる商品に刷新。 「直近で発売していた商品はクリームを味わうモンブラン。今回はより栗のペーストが感じられるようにした」(商品本部ベーカリー・スイーツ部の前田潮美氏)。 イタリア栗は焼いてペースト状にし、マロンリキュールを加えたことで栗の風味が一層感じられる。 「年間の定番で売れている商品。300円を超えるスイーツは、1日頑張った自分へのご褒美シーンで購入されることが多く、栗の使用量を増やすなど、価格に対する価値を感じてもらえるようにした」(同)。 「どら焼きお芋とバタークリーム」(税込198円)は、どら焼き専門店の銅板で1枚1枚を焼き上げて均一に熱を入れることで、しっとりとした食感にした。 バタークリームと濃厚な芋あんのボリューム感も特長だ。 「品質にこだわりながら本体価格を200円以内に収めた。市販品はふわふわとした食感のものが多いが、どら焼きが好きな顧客に楽しんでもらうためにクラシックな設計にした」。 「濃厚かぼちゃプリン」(税別240円)は、例年よりも卵やクリームの使用量を上げてコクを感じられるようにした。かぼちゃは凍結粉砕後にペーストすることで、強い風味や滑らかな舌触りが楽しめる。 同社のスイーツは今年、定番品と新商品の双方を強化。いつでも安心できるおいしさといった土台作りに加え、三角形のトルテタイプと呼ばれるチーズケーキ、ガトーショコラなど新定番の認知拡大にも取り組んでいる。 原料や資材など全体上がっているなか、買い求めやすい価格帯を維持する工夫も行っている。 「工数や、オーバースペックになりすぎているものがあれば見直している。同じ商品を発売し続けると全体的に価格が上がってしまうが、低価格帯の新商品も定期的に投入することで、売場全体で買い求めやすさを保っている」。 上期のスイーツ部門はこうした取り組みのもと好調に推移した。 「スイーツは稼ぎ頭。暑さが厳しいなかでも、定番を磨きながら新商品を投入したことが支持された」と分析している。