【廃油を燃料に】岐阜県恵那市の企業がモルディブを救おうと奔走 リゾート地で大量に排出される廃油を資源に
近江社長: 「山のようなごみが処理されることなく蓄積されています。雨が降ると海に流れ出してしまうような状況です」 そのような状況で、“廃食油”は、下水に流されるか、回収され集められたとしてもそのまま放置されていました。 近江社長はゴミ処理に関わる機関を回り、「私たちが行けばリサイクルして燃料にできる。その燃料を使って二酸化炭素(CO2)の削減ができるので、ぜひ取り組まないといけないな」と、 現地では前代未聞だった“廃食油のリサイクル”に挑むことを決意しました。
帰国後、近江社長が向かったのは鹿児島県! 使用済みの油である“廃食油”からバイオディーゼルが作れるか、専門家に検証を依頼したのです。
ちなみに、においをかぐとけっこう臭い。 鹿児島大学大学院理工学研究科の木下英二教授は「腐敗臭がすると思います」と指摘します。 ココナッツオイルのほか、ヒマワリ油などさまざまな油が含まれているモルディブの“廃食油”。果たしてバイオディーゼルの精製は可能なのでしょうか。
木下教授: 「かなり白濁したと思います。もう化学反応が始まっています」 近江社長が見守る中、待つことおよそ1時間。 実験の結果は・・・。
木下教授: 「(バイオディーゼルに)精製できるかというと十分できると思います」 モルディブの“廃食油”からバイオディーゼルを作ることが可能だとわかりました。
近江社長: 「実際にモルディブの油がバイオディーゼルに変化したところを見て安心しました。この先の事業展開が期待できると確信が持てました」 モルディブの現地でもバイオディーゼルを作ることができれば、国内の発電機や船舶の燃料として使用できる可能性を期待できます。
近江社長: 「人々の行動変容を起こせればいいかなと思っているんですね。そのきっかけとして使用済み油のリサイクルを提案しています。使用済みの資源をリサイクルすることによって、モルディブの観光資源である海のきれいさを取り戻せるんじゃないでしょうか」 これまで捨てられてきた「油」。その再利用がモルディブの未来を救うカギになりそうです。
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