最終予選会初挑戦の岩井姉妹 もしも“職場”が日米で分かれたら…
◇米国女子◇Qシリーズ 事前情報(3日)◇マグノリアグローブGC(アラバマ州)◇クロッシングコース(6664yd、パー72)、フォールズコース(6643yd、パー71) 【画像】全身おそろいコーデ 岩井明愛と岩井千怜は今季、日本ツアーでともに3勝した。メルセデスランキングはそれぞれ3位と5位、トップ10入りは16回と15回。競うように好成績を残し、一緒に米ツアーの扉をたたきにやって来た。 前週末にアラバマ州に入り、1日(日)を時差調整に充てて週明けから練習を開始した。時差ボケ対策は「ちょっと逆算しながら。眠いけど寝ないようにしたり」(明愛)、「私は眠い時に寝ちゃうタイプ」(千怜)と姉妹で少し違うが、来季の米ツアー進出をかけた最終予選会と向き合う姿勢は同じ。「(普段の)試合のような感じでいる。カットは気にせず、上を目指して」という姉の言葉に妹も「私も一緒です。いつもと変わらない。自分のゴルフをして良い順位だったらラッキー。自分のできることをやるという感じです」と呼応した。 2コースを使った5日間90ホールの戦いを経て、上位25位タイまでの選手が来季序盤戦の限定的な出場機会を得る「カテゴリー14」に入る。結果によっては、来季の互いの職場が異なり、離ればなれになるかもしれない。 明愛はその可能性を「考えますね」と言った。2021年6月、日本女子プロゴルフ協会のプロテストを一緒に通過し、同年9月の下部ステップアップツアーを姉妹で連勝。12月のファイナルQTでともに下位に沈みながら、翌年から2人でレギュラーツアーを主戦場に。切磋琢磨の相手はいつも決まっていた。「やっぱり2人で(米ツアーに)行きたいです。でも舞台が違ったとしても、(千怜には)気にせず自分の好きなように、自分のペースでやってほしいなというのはありますね」という覚悟がある。 「私も考えたことがあります」と千怜も明かした。「でもお互い、追い越したい、追いつきたいという気持ちがある。どっちかがこうなっても(差をつけられても)、『絶対に追いつく』という気持ちになる。その分、頑張れる糧にもなるので」。いつも歩みをともにしてきたツインズ。理想と違う現実を受け入れる準備もできている。(アラバマ州モービル/桂川洋一)