西山朋佳女流三冠、「初の女性棋士」に王手なるか!?山川泰熙四段との注目の第2局始まる/将棋・棋士編入試験
将棋の西山朋佳女流三冠(白玲、女王、女流王将、29)が挑む棋士編入試験第2局が10月2日に行われ、午前10時に山川泰熙四段(26)との対局を開始した。試験は、若手棋士5人と対戦する五番勝負。3勝を挙げれば合格となり、史上初の女性の棋士が誕生することになる。第1局では西山女流三冠が勝利。本局で編入に“王手”をかけるか、注目したい。本局の先手は西山女流三冠。 【映像】西山女流三冠が勝利した編入試験第1局 西山女流三冠は、2010年に奨励会入会。2015年に福間香奈女流五冠に続き、女性として2人目となる三段に昇段した。三段リーグでは14勝4敗の成績で次点を得たものの、2021年に奨励会退会を決断し女流棋士へ転向。これまでの女流タイトル獲得数は16期を数える。今年7月4日に公式戦で13勝7敗と規定の成績に達し、同受験資格を得た。力強い攻めが持ち味で「剛腕」とも称されている。 第1局は、高橋佑二郎四段(25)を相手に後手番で得意の三間飛車を採用。西山女流三冠は“剛腕”の異名のままに相手の穴熊を目掛けて大駒を放つ強手でペースを握ったが、終盤戦は緊張感あふれるギリギリの攻防戦に。難解な終盤戦が繰り広げられたが、西山女流三冠は冷静さを失わず、高橋四段の粘りを振り切って待望の勝利を手にした。 第2局で試験官を務める高橋四段は、広瀬章人九段門下で2024年4月にプロデビュー。今シーズンの公式戦成績は5勝8敗、勝率は0.3846。居飛車党で、得意戦法は角換わり。 将棋界における棋士と女流棋士は制度が異なり、棋士になるためにはプロ養成機関の「奨励会」を突破して四段に昇段するか、編入試験合格が求められる。編入試験は2005年に特例として実施され、瀬川晶司六段(54)が合格。翌2006年に制度化された。本試験の過去の受験者は4人で、合格者は今泉健司五段(51)と折田翔吾五段(34)、小山怜央四段(31)。2022年に女性として初めて福間女流五冠が挑戦したが、0勝3敗で不合格となった。 本局の持ち時間は各3時間。 (ABEMA/将棋チャンネルより)
ABEMA TIMES編集部