ジャケットを着て、オーベルジュへ。/群馬『ヴェンティノーヴェ』
大人な旅行を志す君には、オーベルジュをぜひとも薦めたい。泊まれるレストラン、と考えればわかりやすいだろうか?たまにするオシャレを旅先で。ジャケットを羽織っていこう。
オーベルジュというものが今気になる。それはフランス発祥の名前で、地方や郊外にある、泊まれるレストランのことだ。日本にも各地にあって、調べると気になるところがどんどん出てきてしまった。 1kgの骨付き肉を食べるオーベルジュには、イタリアのシティボーイ風情で。
イタリアでもオーベルジュがポピュラーだと教えてくれたのは、群馬県川場村の竹内悠介さん・舞さん。西荻窪の名店『トラットリア 29』をビル立ち退きとパンデミックを機に一度畳み、悠介さんの地元で惣菜の瓶詰の通販をしながら食材や物件を探し環境を整え、去年再始動した。かつて修業していたのはイタリアの精肉店『マチェレリア・チェッキーニ』(今ではNetflixの『Chef’s table』に出るほどの有名店!)で、肉の扱いはお手のもの。キッチンにガスを引かず、すべて薪火で調理しているのだ。炎に炙られスモーキーに仕上がったのは赤城牛の骨付き肉。なんと2人で1㎏弱! すさまじいボリュームだけど、ジューシーな赤身でペロリといけるから不思議だ。
肉に夢中で服のことなんて忘れそうだけど、豪徳寺でドレスとカジュアルを自由にミックスして提案する『ネイビーブレザー ストア』で見つけたカスタムジャケットなんてぴったりだ。裏地がネオンイエローで、硬派なディテールである袖口の本切羽もたちまちストリート。きっとイタリアのシティボーイってこんな感じだ。
インフォメーション
ヴェンティーノーヴェ ◯群馬県利根郡川場村谷地2593-1 土田酒造敷地 ☎なし レストラン(15:00~21:00 LO19:00 水・木休) ¥35,000~(大人2人1泊利用時、1人あたり) photo: Kazuharu Igarashi (Auberge), Hirokazu Kobayashi (Jacket), styling: Kazuro Sanbon, text: Minori Kitamura(2023年12月 920号初出)
POPEYE Web