【高校野球】4年ぶりの関東大会優勝を逃した健大高崎高 なぜエース石垣元気は勝負どころで力を発揮できなかったのか
158キロというインパクトも……
なぜ、石垣は勝負どころで、力を発揮できなかったのか。試合後に敗因を明かした。 「ツメの甘さ。粘りの投球ができませんでした。ボールの質がまだまだ足りなかった。スタミナは大丈夫でした。コースの投げ分け。ピンチの場面でゼロに抑えないといけない。(出場が有力視される来年3月の)センバツに向けて、もう一段階、レベルアップする必要がある」 高校2年生秋にして158キロというインパクトを残した今秋の成果を問われても「この大会では、あまり成長していない」と、厳しい表情で語った。生方部長に課題を確認すると、石垣と一致していた。 「佐藤がいない中で、エースとして頑張っていますが、この決勝、勝っても負けても、(途中で交代することなく)最後まで投げ切ってほしかった。他の投手ならば十分の内容かもしれませんが、どうしても石垣への要求は高くなる」 そこで、技術的な部分に踏み込む。 「球自体は強いですが、質にこだわっていかないといけない。打者の手元で伸びるような回転数、ストレートで空振りを取れるボールを作っていく。出力も上がってきていますので、故障にも注意しながらこの冬場を、良い形で過ごしていきたいと考えています」 学習能力が高い石垣。仲間への思い、特別な感情で背番号1を着ける。健大高崎高は来年1月24日の選抜選考委員会で選出されれば、センバツ連覇へと挑戦することになる。石垣はスケールアップして、球春のマウンドに戻ってくるはずだ。 文=岡本朋祐
週刊ベースボール