C大阪―磐田　試合終了間際、PKを止める磐田GK川島＝ヨドコウc

　明治安田J1リーグは19日、各地で第34節が行われ、ジュビロ磐田は敵地でC大阪と対戦し、2―1で勝利した。 【評】磐田は前後半で1点ずつを奪い、C大阪に競り勝った。 　前半5分、相手ゴールキックがDFに当たったこぼれ球をジャーメインが押し込んで先制した。その後もジャーメインが再三シュートを放ち、押し気味に試合を進め、1点リードで折り返した。 　後半はカウンターからゴールを狙った。26分、山田のクロスのこぼれ球を再びジャーメインが合わせて追加点を奪った。試合終了間際にクロスから1点を返されたが、守備を固めて逃げ切った。

終了間際　守護神・GK川島　渾身のPKストップ

C大阪―磐田　C大阪に勝利し、GK川島（左から2人目）の元に駆け寄って喜ぶ磐田イレブン

　1点リードで追加時間の目安6分が終わろうとした試合終了間際。磐田はDF松原の反則でPKを与えた。絶体絶命の場面で元日本代表GK川島が立ちはだかった。「自分たちの人生が懸かったような瞬間だった」。思い切って右に飛んでボールを抑えた。直後に試合が終わると、守護神を中心に歓喜の輪が広がった。 　3試合足踏みした降格圏18位磐田のJ1通算400勝目は、残留争いに踏みとどまる大きな1勝になった。J1でC大阪からの白星は2012年8月以来、実に12年ぶり。残留圏17位との勝ち点差は4に縮まった。

　警戒していた相手エースのレオセアラに最終盤、1点を返されたが、粘り強く守った。前節広島戦から布陣を3バックに変更し、守備時には5人で最終ラインを固め、ほころびを最小限に抑えた。2試合連続で3人のセンターバックの真ん中に入ったのはDF伊藤。横浜M時代の同僚だった相手エースに満足な仕事をさせず「全員が強い気持ちを見せた」と胸を張った。 　試合後の記者会見で横内監督は珍しく、最後のPKに至った微妙な判定に不満を示した。「そういうことがあっても勝ち点3を取れたのは大きかった」と4試合ぶりの白星をかみしめた。劇的な勝利の立役者となった川島は新たな布陣の感触について「意思統一して続けていくことが大事」と冷静だった。残り5試合で百戦錬磨のベテランが力を発揮する場面がありそうだ。