海外メディアはイチロー凱旋試合をどう報じたか「東京が“野球の神”に敬意」「雷のような喝采」
東京ドームで20日に行われたマリナーズ対アスレチックスの開幕戦に「9番・ライト」でスタメン出場したイチローを海外メディアはどう報じたのだろうか。MLBの公式サイトは「イチロー、スタンディングオベーションで去る前に2打席立つ」との見出しを取り、45歳149日でスタメン出場したイチローが、野手としては、45歳と227日で出場したフリオ・フランコに次ぐ2番目の年長記録であることを付け加えた。その上で「イチローは水曜日の東京ドームでのマリナーズの開幕戦でヒットを放つことはなかったが、尊敬すべき外野手の日本凱旋を楽しみにしていた完売御礼の観衆を魅了した」と伝えた。 イチローの2打席の内容を紹介。イチローがメジャー開幕戦にスタメン出場した選手として投手を含めて6番目の年長選手であり、45歳以上の選手としては、2012年10月3日のオマー・ビスケル以来の一塁へ出塁した選手となったという記録面を伝えた。最年長記録は、1931年、ブルックリン・ロビンスの右腕、ジャック・クインで、47歳だったという。また同記事によると、イチローのマリナーズでの開幕スタメンはケン・グリフィーJrに並ぶ13回となり、これはエドガー・マルチネスの15回に続く記録で、すでに開幕戦の通算安打17本はチーム最多記録だという。 記事は「この試合は公式にはアスレチックスのホームゲームだが、観衆は明らかにマリナーズ側にあり、イチローの2打席では、何千ものファンが歴史の一片を収めようとスマートフォンで礼儀正しく撮影し、東京ドームがフラッシュの明かりで照らされた」と、東京ドームの様子を描写。「イチローは、この春に31打数2安打と、決して、好調な成績ではなかったが、オールスター10度出場選手(のイチロー)は、母国へ凱旋した、この1週間のすべてで注目のど真ん中に立ち、国の期待を背負っている」とも伝えた。 また「マリナーズは通常の25人ロースター枠から3人を追加することを許される東京ドームでの開幕シリーズでイチローにプレーする機会が与えられることだけは約束してきた」と、現役復帰に至る事情を説明した上で「マリナーズが昨季のワールドシリーズ覇者のボストン・レッドソックスと顔を合わせる地元での開幕戦に備えてシアトルに戻る時に何が起こるかはわからないが、今はイチローは、凱旋ショーを楽しんでいる」と続けた。 また「グリフィーとマルチネスはマリナーズの殿堂入り選手だ。イチローも引退すれば確実に彼らに加わることになるが、2019年に少なくとも1試合プレーしたことで殿堂入りの資格を得るまでに2025年まで待たなければならないだろう」と意味深な記述で締めくくった。