2024年11月の住宅ローン金利(フラット35、変動金利、10年固定)を予想! 金利の推移、今後の金利動向を確認しよう
市場金利の動向、推移は?
住宅ローンに影響を与える市場金利の推移を見ておこう。 2024年10月に住宅ローンの基準金利を見直し 住宅ローンの変動金利は、市場の短期金利(短期プライムレート)がベースとなっている。その短期金利を動かしているのが日銀の金融政策だ。 日銀は、3月の金融政策決定会合で「マイナス金利政策」を解除、7月には短期金利の誘導目標を「0.25%」程度とする追加利上げを決定した。 これにより、10月には多くの銀行が住宅ローンの基準金利を引き上げた。現時点では大手銀行の住宅ローン変動金利は0.15%程度の上昇にとどまっているが、今後はさらに上昇していくと予想される。 日本の10年国債は上昇傾向にある 次に、住宅ローンの固定金利のベースとなる、市場金利(10年国債)の動向を見ておこう。 長期金利(10年国債)は上昇傾向にある。日銀は長年、10年国債金利の上限目標を1%とする金融緩和政策により低金利を維持してきたが、2024年3月19日の金融政策決定会合で撤廃を決めた。 さらに7月31日の金融政策決定会合では、今後1~2年程度の国債買い入れを減額し、保有している国債残高の縮小に手をつけることを決定した。 国債の買い入れを減額すれば需給が緩み、国債価格が下がると考えられる。国債価格が下がると金利は上昇するため、今後は固定金利型の住宅ローン金利が上昇すると予想される。 2024年10月18日現在の市場金利(10年国債利回り)は0.979%だ。現状の住宅ローン金利については上昇基調にあるのは間違いないが、それでも過去10年で見ると、まだ低水準であることに変わりはないのが現状である。
変動金利は変わらず史上最低水準、フラット35は引き上げと予想
以上のことから、2024年11月の住宅ローン金利は、 ・フラット35は、引き上げ ・変動金利は、引き上げ ・10年固定金利は、引き上げ という動きになりそうだ。 住宅ローンは銀行の収益の柱の1つとなっており、一定のボリュームを取りたいという銀行が多い。 そのため、金融政策の引き締めが進みつつあるとはいえ、当面は急激な金利上昇の可能性は低いと思われる。
ダイヤモンド不動産研究所