ユースケ部長、パワハラ疑惑。“デニムで仕事”計画で選んだコーディネイトは?
「働く日も“デニムをユニフォーム”宣言」はパワハラかも!? 無茶振りを反省し、新ブランドの方針について改めて考えを巡らせていると、突如ひらめきが。 ▶︎すべての写真を見る サクライのモヤモヤも解決し、ブランド立ち上げに向け本格始動!
Day 4 Thu. え!? 嘘だろ。オレってもしかしてパワハラしてる?
今日はこのデニムプロジェクトの発起人でもあり、入社時から長年お世話になっている取締役とミーティングの予定。この人には昔から頭が上がらない。 「いくら服装が自由な会社といっても、役員と会うなら節度ある格好をして行かないとな」。そう考えたユースケが選んだのは、デニムはデニムでもスラックスタイプ。 おまけに見るからに上質なカシミヤのニットポロとステンカラーコートで出勤。盤石なオフィスカジュアルに身を包み、プロジェクトの進捗を報告しに参上した。 「で、例の新ブランド、どうなっているんだ?」「はい! まずはデニムについてもっと深く理解すべく『働く服にこそ、デニムを』というスローガンを掲げ、ウチのチームは毎日デニムを徹底させました。見てくださいよ、このパンツ。こう見えてデニムなんですよ……」と、自信満々に話すユースケ。 「おいおい、昭和じゃないんだから。それ、部下は納得してるのか? ちゃんと話し合って決めてるんだろうな」「………」「おまえは昔からそういうところがあるんだよ。ダメだぞ今の時代、パワハラは」。
しょんぼり肩を落とし、電車で帰路につくユースケであった。
ユースケの着回しアイテム 【F】「アンフィーロ」のデニムスラックス 【3】「ボーディ」のニットポロシャツ 【4】「ナナミカ」のコート
Day 5 Fri. 新しいものは大好きだけど、古いものを否定ばかりする人間にはなりたくない
一流企業に勤め、自由に使えるお金も多い独身貴族のサクライ。完璧主義者かつ合理主義者でもある彼は「通勤に時間をかけるなんてタイパが悪すぎる」と会社がある麻布に程近い高級マンションでひとり暮らしをしていた。 流行りものをつぶさにチェックし、新しいものにすぐ飛びつくミーハーなところもあり、ループで通勤するのが最近のマイブームだ。 「スイスイ楽ちんだし服も汚れないし、自転車通勤よりいいかも!?」と気持ちよく風を切りながら会社へ向かう。 異性に好感度の高い“白”の服が好きなサクライは、今日も白のデニムパンツをチョイス。「また、部長に何か言われるのかな」と思いつつオフィスへ到着すると、いつも「おはよう!」と声をかけてくるユースケに何だか元気がない。 「実はさ……昨日取締役に怒られちゃって。ごめんな、お前たちの意見を聞かずに勝手にいろいろ決めてしまって……。オレって昭和すぎるのかな」とヘコんでいるユースケを見て、思わず笑ってしまうサクライ。 「大丈夫ですよ。昭和とか令和とか関係ないですから。一緒に頑張っていきましょうよ!」。情けないところを部下に見せられるユースケは、やっぱり信頼できる上司なのかもしれない。