「ミドルエイジ」が歳を重ねることやキャリアに不安を感じたら モヤモヤした日常の“からまり”どうほぐすか
「玉ねぎの皮って、むいていくとどんどん芯に近づくでしょう。キャリアってそんな感じで、歳を重ねるほど皮が増えていくのよ。それをむいていって、最後の芯に残っているものが自身が大事にしているキャリアの根幹なのだと思う。 私の場合、それは編集者。周りからは肩書としての〝大学教授〟や〝起業家〟なんてものが見えるけれど、それは玉ねぎの皮であって、キャリアのコアではないのよね」 玉ねぎの皮をむいていくと、最後に残るもの。私のコアは何か? 先生との面談を終え、手帳に残したメモを見ながら考える。私が大事にしているコアとは?
約8年前に書いた手帳をパラパラと見ていたら、こんな人になりたいという自己像の走り書きメモを見つけた。 何をやっているのかわからないが、複数の仕事をしながら自分時間を持ち、しなやかな筋肉で学びを楽しみ、笑顔で過ごす人。 おおむね、かなっている! (しなやかな筋肉へのツッコミは、ここでは受けつけない)。ちょっと怖くなって、手帳を閉じる。もう一度、開く。再度、ちらっと見る。そこに、私が大事にしているコアが隠れてはいないか。
「学びを楽しむ」という言葉が再度目に留まる。私にとって、学びというのは知らない世界のドアを開けるきっかけでもあり、知的好奇心を満たすための行動でもある。 私の、ずっと仕事をしていたい、ずっとヨガをしていたい、ずっと〇〇をしていたい、という気持ちに共通しているのは、「ずっと学んでいたい」だと気づく。仕事も、子育ても、ヨガも、文章を書くのも、もの作りも、すべてはこの学びを中心に派生している。 ■マルチステージの人生
寿命が延びた現代では、1人が生涯で何個もの肩書を持つようになるだろう。少し前のベストセラー『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』(東洋経済新報社)に書いてあったように、人間の寿命が延長した現代、学生→仕事→老後のワンパターンで生きるには、人生は長すぎる。 学生、仕事(複数)を、年齢やライフイベントと組み合わせながら生きていくのだ。その中心には、私たちが大切しているキャリアのコアがあるだろう。 私もそっと、自分のキャリアの玉ねぎをむいてみる。そこには学びという言葉が残っていた。今使っているノートに、とりあえずの仮置きで、そっと学び続ける人と書いてみた。
うん、今の私にはしっくりする。何年後かに、また見直したくなるまで、そっと仮置きしておくことにする。 私のキャリアのコアは、これまでやってきたことの中心にある 次の記事→「無料のモノはもらわない」お金のマイルール
尾石 晴 :Voicyパーソナリティ