K2遭難の平出和也さんと中島健郎さん「お別れの会」 仲間らが献花
パキスタン・カラコルム山脈にある世界第2位の高峰K2(標高8611メートル)の西壁未踏ルートで7月に遭難死したアルパインクライマーの平出和也さん(当時45)と中島健郎さん(同39)の「お別れの会」が14日、東京都新宿区で開かれた。 【画像】「世界最強」ペアの輝かしい足跡 2人の功績は永遠に 2人が所属する登山用品販売会社「石井スポーツ」(東京)が開いた。会は2部構成で行われ、2人の親族や登山仲間、親交のあった関係者向けの会の後、一般参列者が献花する機会が設けられた。会場には雪山を模した祭壇が設けられ、中央に2人の写真が飾られた。 参列した関係者約350人を前に、平出さんの妻尚子さんは、幼い娘が「天国でもいっぱい山に登れるといいね」と言ったことに触れ、「これ以上彼の人生を肯定する言葉はないと思った」と語った。 中島さんの妻妙さんは、中島さんが付けていた登山の記録用ノートが60冊残されていることを明かし、「いつも朗らかでひょうひょうとしていた夫だけれども、惜しまない努力があった。K2の記録は7月24日で止まり、表紙にはタイトルが書かれないままになってしまった」と語り、声を詰まらせた。
朝日新聞社