【F1メカ解説】スプリント実施にもかかわらず……中国GPに投入されたアップデート。激戦の中団を戦い抜くため、立ち止まることは許されない
■日本GPで投入されていたフロントウイング
アルピーヌは日本GPの際に、新しいフロントウイングを投入した。これも今回のフロア同様、気流の下流域に変更を加えようとしたものだろう。 新しいフロントウイングは、他のチームも使ってきた解決策が特徴的。フラップと翼端板がほぼ分離するような構造を採用してきたのだ。 これにより、フロントウイングで強力な渦を生み出す。その結果、フロントタイヤ前に外向きの気流(アウトウォッシュ)を生み出すようになっている。 一方、ダウンフォースと気流をよりコントロールするために、フラップ全体の形状も変更している。特に顕著なのが、最も後方のフラップで、後端の形状が大きく異なっている。 また、フラップ同士を繋ぐ金属製のブラケットの数が変更されている。これは、フラップ間の荷重が変わったことを示しているといえよう。
Matt Somerfield, Giorgio Piola