『契約締結!?』のニュースにカルロス・サインツJr.思わず「笑っちゃう。何も確定していない」
フェラーリF1のシートを2024年限りで失うことになったカルロス・サインツJr.。彼は既に2025年以降の契約を決めたという報道が一部でなされたが、事実無根だとして一笑に付している。 【ギャラリー】2026年の新規則F1マシンが明らかに! 現行規則との相違点を様々なアングルからチェック! サインツJr.は2024年シーズンが開始する前に、ルイス・ハミルトンの翌年からのフェラーリ加入が決定したことで、シート喪失が決まってしまった。それ以降、彼が2025年シーズンに向けてどのチームと契約を結ぶことになるかは注目のトピックとなってきた。 そしてカナダGP直前となる6日(木)には、母国スペインのメディアによって、2025年に向けた契約をサインツJr.が既に締結したという報道がなされた。 しかしサインツJr.は実際にはまだ契約を結んではいないという。カナダGPで彼はそういったニュースは現実とは異なっていると語り、事実無根の報道がペナルティ無しで流されている現状を心配する姿勢すら見せた。 「僕が言える唯一のことは、何も確定はしていないということだ」 サインツJr.はそう語った。 「スペインのだったかは分からないけど、いくつかのメディアで僕が契約したと言っている報道は見たことがある。でも、そういうのを見ると笑っちゃうよね」 「3ヵ月前にはメルセデスと契約したっていうニュースも見た覚えがある。それからレッドブルと契約したというやつもあった。今、明らかにそれは実現していないし、僕がウイリアムズと契約したと言っている人達を見るのは面白いよ」 「メディアの報道では、そういったモノが少しも罰せられないということを知っていると、笑いも出てくるよ。ただこういった報道をしても、逃げられることについて僕は懸念を持っていることは言っておく」 なおサインツJr.は2025年以降に向けた選択肢については満足していると語る。一方で新しいレギュレーションが導入される2026年以降の再編の可能性によって、長期的な将来では何がベストなのかを見極めることが「宝くじ」のようなものになっているとも語った。 「僕にとって2025年は2026年と同じくらいに重要なんだ。なぜか? それは2026年は”宝くじ”だと思っているからだ」 「だから僕の持っている選択肢のどれかに行って、それが成功するか失敗するか分からないんだ。そして、トップチームだって、成功するかどうかは分からない」 「2026年は正直に言ってしまえば、予想するのは不可能だ。僕が見てきた様々なモノからは、誰がトップに立つかを当てるのは基本的に無理だ。2025年は誰がどのポジションに来るか、もう少し確実性があって、だいたいは予想がつく」 なおレッドブルはカナダGPに先立って、セルジオ・ペレスとの2年契約延長を発表。これによってサインツJr.のレッドブル入りの可能性は完全に無くなった。一方で本人としては、そもそもレッドブル入りのチャンスが無いことは、ニュースになるようなものではないと語った。 「以前から知っていたことだからね。言うまでもなく僕にとって目新しいことじゃない」 「チームとの個人的な会話を通じて、以前から知っていたことだ。だから何も言う事はないし、付け加えることもない。それでも選択肢はあるし、うまくいくだろう」 サインツJr.は来シーズンに優勝を狙えるシートの確保は厳しい状況にある。ただ彼はF1の仕組みは理解しており、そういった状況にあることに対してのフラストレーションはないと語る。 「本当にフラストレーションはない。ここはF1なんだ。それもF1の一部だし、チーム内部でも様々なことが絡み合っていて、外部からはF1の力学を理解するのはいつも複雑だと思う」 「でも内部から見ていると、下される決断には理由があるんだ。よくあることだし、僕もF1で何年も目にしてきたからね」
Jonathan Noble