息子が無事「一級建築士」になったそうです。試験に合格するのは難しいと聞きますが、二級建築士と年収は変わるのでしょうか?
一級建築士は試験の難易度が高いといわれていますが、二級建築士との違いについて知りたい方もいるでしょう。 一級建築士になれば二級建築士よりも年収が高くなるのか、また、努力するだけの価値はあるのかなど、気になることもあるはずです。 そこで今回は、一級建築士の年収や二級建築士との違いについて調べてみました。資格取得の難易度もご紹介しますので、建築士の資格取得を目指している方は参考にしてください。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
一級建築士と二級建築士の年収
建築士とは、建築物の設計や監理などを行う専門家のことです。資格には一級と二級があり、勤務先は建築設計事務所・ハウスメーカー・工務店・ゼネコンなどさまざまで、雇用形態などによっても収入は異なります。 そのため、一級建築士と二級建築士の年収を比較してどちらが高いかは、一概に言い難いでしょう。 一級建築士の年収の目安については、大枠である「建築技術者」のデータを参考にできます。総務省統計局の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、建築技術者の平均年収は632万7800円でした。 求人によっては、例えば「一級建築士の月給は45万円~、二級建築士は30万円~」のように、1級所持者を優遇している場合もあるようです。 仮に、一級建築士の月給が45万円の場合、ボーナスを除く年収は540万円です。一方で、二級建築士の月給が30万円だとボーナスを除く年収は360万円であり、一級建築士とは180万円の差があります。
一級建築士と二級建築士の違い
一級建築士と二級建築士には、免許の交付元や設計できる建築物に違いがあるようです。一級建築士は、国土交通大臣によって与えられる免許で、一級建築士試験に合格してから一級建築士名簿に登録する必要があります。 登録がされていないと、試験に合格していても一級建築士とは認められません。二級建築士は、都道府県知事の行う二級建築士試験または木造建築士試験に合格し、管轄する都道府県知事の登録を受ける必要があります。設計できる建築物については以下の通りです。 ・一級建築士:すべての構造・規模・用途の建築物について設計・工事監理を行える ・二級建築士:比較的小規模な建築物についてのみ設計・工事監理を行える 設計できる建築物に制限のない一級建築士であれば、大規模な建築プロジェクトや国際的なプロジェクトなどに参加することも可能で、二級建築士と比較して年収も高くなる可能性が考えられます。