超がつくほどマニアック! レトロフューチャーなアストンマーティン「ラゴンダ」のコクピットは真のコニサー向け…2000万円以下なら買っておきたい!?
イタリアのスーパーカーに匹敵する4ドアグラントゥリズモを実現
新生ラゴンダSr.2は同時代のメルセデス・ベンツ「450SE」やジャガー「XJ12」よりも上級。マセラティ「クアトロポルテ」などと同じマーケットを見越した4ドアのエキゾティックカー。シャシーは旧ラゴンダSr.1/アストンAM-V8とは別物の新設計とする文献もあるが、ホイールベースやトレッドなどの寸法はSr.1時代とまったく同じで、鋼板溶接式プラットフォーム上に細い鋼管の枠組みを構築し、アルミパネルのボディ表皮を張るという工法も従来どおりのもの。 したがって、Sr.1時代のものを改良したシャシーに、エッジの効いた前衛的なボディを組み合わせ、あの時代に隆盛を極めていたイタリアのスーパーカーに匹敵する4ドアグラントゥリズモを実現させたことになる。 内装は伝統の「コノリー」社製レザーハイドを多用するものの、ダッシュボードはSr.1やAM-V8サルーンのオーセンティックなものとは一線を画した未来志向。メーター類はすべて、当時最新鋭のLEDによるデジタル表示だった。
V8エンジンには3速ATのみが設定された
いっぽうパワーユニットはAM-V8と共通の4カムシャフト5340ccで、トランスミッションはクライスラーの「トルクフライト」3速ATのみが設定された。 サスペンションは基本的にV8と同じで、前ウィッシュボーン/コイル、後ろはコイルで吊ったド・ディオンで、セルフレベリングダンパーが与えられた。ブレーキは4輪ベンチレーテッドディスクである。 LEDメーターの実用化に手間どり、デリバリーが開始されたのは約1年半後の1978年春となってしまったものの、その後1985年にはエンジンをインジェクション化し、メーター周辺もわずかながら常識的なスタイルとしたシリーズ3へと進化。さらに1987年にはボディのエッジをやや丸め、リトラクタブル式ヘッドライトを固定式に改装するなどフェイスリフトを受けて、シリーズ4に進化したのち、1990年までにシリーズ総計617台(ほかに諸説あり)が生産された。
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