球界大御所がロッテと審判団の“遺恨問題“に緊急提言…「井口監督の行動は言語道断だが球界発展のために審判も勉強せよ!」
ただ5月14日のオリックス戦の9回に井口監督が起こした抗議、退場については「言い訳はできない。井口の取った行動は言語道断で間違っている。審判の権威は絶対。ストライク、ボールの判定に文句は言えないのだ」と、審判団の判断を支持した。 0-1で迎えた9回二死一、二塁でエチェバリアがフルカウントから見逃しの三振に倒れ、エチェバリアが判定に猛抗議。井口監督もベンチを出たが、福家球審が、それを制したにもかかわらず、さらに球審に近づいたため、これを警告を無視した審判に対する異議を唱える行為と取られて、試合は終了していたにもかかわらず異例の退場処分となっていた。その場では「侮辱的発言により退場」と説明された。 広岡氏は、「井口もイライラしていたのだろう。借金を抱えてチーム成績は悪い(5位)。しかも、佐々木が投げる度に注目を集めてファンの期待も高くなっている。その中で佐々木への審判の詰め寄り問題が起き、どちらかと言えば、白井の取った態度が問題とされる声が強くなったことで、“審判団からロッテが目の敵にされているのではないか”と神経過敏にもなっていたんだと思う」と分析した。 そして翌日の15日のオリックス戦ではレアードが退場となった。2回に先頭打者として見逃しの3球三振に倒れた4番のレアードが、インローの微妙なボールを2球続けてストライクと判定されたことに抗議。その場で食ってかかるような猛抗議ではなく、ベンチに下がりながら何やら言葉を発しただけだが、白井球審は「暴言」と判断して退場を宣告した。 広岡氏は、「全員が全員そうだとは思わないし、レアードがそうだとも言わないが、外国人選手は、日本の野球を見下していると思われる点があり、度々、ストライク、ボールの判定に文句を言う。そこに暴言があったのであれば、退場は当然。しかし、この措置は、佐々木のことで問題を起こした当該審判が、前日の井口の抗議、退場も手伝って、より神経過敏になっていたようにも思える」という感想を抱いた。 広岡氏は、審判のレベルの低下も今回の問題の本質にあると見ている。 「私は現役時代に判定に対しての文句は一切言わなかったが、昔は選手が審判を見下すような傾向にあって、ストライク、ボールの判定に抗議するシーンがよく見られた。審判によってレベル差はあったが、クレームをつけられることで審判技術を向上させようと努力し勉強していたように思う。だが、メジャーリーグの真似をしてリクエスト制度が導入されたことで、近年は、ほとんどと言っていいほど審判へのクレームはなくなった。審判が審判技術の向上に懸命になる土壌が失われていると思う」