エンジンは単気筒から2気筒へ!北欧スタイルのソフトスポーツ【生まれ変わったハスクバーナ スヴァルトピレン801海外試乗】
ライダーがバイクに合わせるのでなく、バイクをライダーに合わせる
スヴァルトピレン801はスリムだが、それほどコンパクトではない。それが佇まいの良さを生み、高級感のあるスタイリングを実現。跨るとポジションはとても自然で、サスペンションはスッと沈み込む。 ライドモードから「ストリート」を選んで走り出す。エンジンは穏やかだが、スロットルを大きめに開けるとしっかり加速する。どの回転でも扱いやすく、独特のパルス感が気持ち良い。 その後は「スポーツ」モードをテスト。エンジンは速さを発揮するが、たまにトラクションコントロールが介入してくるため、オプションの「ダイナミック」にしてトラコンとリヤのABSをカットしてみた。 するとスロットル操作に対する車体の反応が上がり、アグレッシブなキャラクターに。フロントフォークの減衰力調整機構は簡単に手で回せるため、停止時に頻繁に変えてみる。変更した際の変化がわかりやすく、好みを探しやすい。 スヴァルトピレン801に苦手なシチュエーションはなく、低速コーナーも高速コーナーも抜群の安定感を披露。スリムな車体は、コーナー手前で直立付近から向きを変えるレスポンスがとてもよく、その後の旋回、立ち上がりに繋げやすい。ブロックタイヤであることを忘れるほどのコーナリングパフォーマンスだが、少しロード寄りのタイヤにしたらさらなるスポーツ性を見せてくれるはずだ。 走行後に街角に佇む丸目のヘッドライトを見るとなんだかとても安心する。最近のネイキッドは、顔が険しく、グラフィックも派手だが、丸目でも存在感や強さを主張できることをスヴァルトピレン801が教えてくれる。ハスクバーナ・モーターサイクルズが提案する最高峰のロードスポーツの答えがここにある。
ハスクバーナ・モーターサイクルズ スヴァルトピレン801 [2024]主要諸元
(スペック) ・ホイールベース:1388±15.5mm ・車重(燃料含まず):181kg ・エンジン:水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒799cc ・最高出力:105PS/9250rpm ・最大トルク:8.87kgf・m/8000rpm ・燃料タンク容量:14L ・変速機:6速リターン ・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク ・タイヤ:F=120/70-17、R=180/55-17 ・価格:138万9000円
小川勤