「国産はちみつ」と「中国産はちみつ」の違いとは? 色・味・他の国との違いも徹底比較してみた
◆インド産はちみつの特徴は?
最後は「ヒマラヤンアカシア純粋はちみつ」。300グラムで1290円と、国産に続いて高価です。パッケージ裏面には「アカシアはちみつ(インド)」と表記されています。日本ではあまり見かけませんが、インドもはちみつ生産が盛んです。国際連合食糧農業機関(FAO)の資料によると2022年の天然はちみつ生産量は約7万4000トンで、世界上位10カ国に入ります。 本商品はインドの北西部で採取されたはちみつを使用しているそう。ヒマラヤ山脈の近くなので商品名にもなっているんですね。同じアカシア純粋はちみつですが、先ほどの2種類と比べて明らかに色合いが異なります。 カラメルのようなきれいな琥珀色。また、今回の3種類の中では最も粘度があり、もったりとしている印象です。ほのかに感じる香ばしさに、黒糖のような深み。後味はサラッとしていますが、喉の奥の方に余韻が残ります。
◆同じ花のはちみつでも産地や環境で違いが出る
並べてみると、色合いの違いがよく分かります。同じアカシアからのはちみつでも、産地や飼育環境などによってここまで変わるんですね。国産のはちみつと中国産はちみつの違い。今回食べ比べた商品の場合、国産の方が淡い色合いで、マイルドな甘みのように感じられました。国産は生産量が少ない分、価格は高めですが、スッキリとした味わいが楽しめます。 最後に、卵と牛乳のみで作ったバゲットのフレンチトーストにそれぞれのはちみつをかけて食べてみました。国産はちみつは優しい甘みで素材を引き立てる印象が得られ、また中国産、インド産は甘みがあるからか、バゲットの塩味をやや強く感じられました。ぜひ一度はちみつの食べ比べを楽しんでみてはいかがでしょうか。 この記事の筆者:田窪 綾 プロフィール 調理師免許を持つフリーライター。約8年間のレストラン・キッチン勤務経験を生かし、食分野を主軸に活動中。飲食店&新商品取材、オーナーインタビュー、グルメコラムを中心に、「ツギノジダイ」「近代食堂」など複数メディアで執筆を行う。
田窪 綾