ChatGPTが「論理的思考力」を得てどう変わったのか?その凄さがわかる3つのポイント
向上した会話能力
論理的思考力に加えて、「高度な音声モード」が加わったことによって大幅に向上したのが、リアルな会話をする能力です。 これまでは、大規模言語モデル(LLM)とやりとりをしていると、まるで犬に投げたものを持って来させる「取ってこい」遊びをしているようだと感じることがしばしばありました。 プロンプトを投げると、AIが生成した答えを「飼い主」の膝の上にポトリと落とし、次のプロンプトを投げてくれるのを待ち構える、という図式です。けれども、新しいChatGPTなら、もうそんなことはありません。 具体的な例で説明しましょう。先日、私はある作曲家の名前が思い出せず、頭をひねっていました。 その人物がロシア人で、私が気に入っていたピアノ協奏曲の作者だというところまではわかっていたのですが、肝心の名前が、のどまで出かかっているのに、どうしても思い出せないのです。 そこで何気なく、この件をChatGPTに投げかけたところ、この作曲家の名前を教えてくれました。正解はプロコフィエフでした。 さらにChatGPTは、「なぜプロコフィエフに興味を持ったのか?」という追加の質問を投げかけてきました。そこから話は、プロコフィエフが活躍した時代全般のクラシック音楽に関する、奥深い会話へと発展していったのです。 最初にChatGPTに質問を投げかけたときは、20世紀半ばの作曲家についてAIと1時間近く議論するつもりなどまったくありませんでした。でも、気がついたらそうなっていました。しかもこの間、どれだけの時間が経ったのかわからないほど夢中になっていたのです。 このように、より自然に感じられる会話を行う能力が加わったことで、さらにダイナミックな成果を生み出せるようになりました。 たとえば、あなたが長期間のプロジェクトに取り組んでいて、ChatGPTに、ブレインストーミングの補助役を頼むとしましょう。ChatGPTは、前回のセッションで話がどこまで進んでいたかを覚えていますし、あなたのアイデアをさらに膨らませ、発想を勢いづかせてくれます。 とても自然に感じられるこうしたコミュニケーションスタイルは、ソーシャルメディア・キャンペーンを企画する場合であれ、暮らしの中でやるべきことを整理する場合であれ、あらゆる人にとって、アイデアをさらに膨らませるのに役立つはずです。