薬にも毒にもなるチーズ、毎日どれくらい食べてもいい?
栄養が豊富に含まれている乳製品は、その味わい深いおいしさゆえ、多くの人に愛されている。しかし、甘いタイプや塩辛いタイプを楽しむ場合は、健康のために適度な量を心がける必要がありそうだ。ふたりの栄養学の専門家にアドバイスを求めた。 【写真】保存方法、カビや皮の取り扱い......チーズにまつわる嘘と本当。
脂肪分と塩分に注意!
特に、フランスの食卓で人気があるのは、とろけるタイプか固いチーズで、通常メインコースとデザートの間に楽しむものだが、愛好家によっては毎食ごとに口にしているという。「チーズの脂肪分、特に飽和脂肪酸は、かなりのカロリー摂取量を占めており、食べ過ぎると体重を増やすとともに心臓の健康状態にも影響を与える可能性があります」と栄養士のアレクサンドラ・レションは警告する。中でも最も脂肪分が多いチーズは、ブリーチーズ、チェダーチーズ、ブッラータチーズであり、食べ過ぎないよう注意すべきだろう。 さらに、チーズに含まれる塩分は、血圧を上昇させるため、過剰摂取は禁物だ。ちなみに世界保健機関(WHO)は、毎日の食事における塩分の摂取量を1日あたり5グラム未満に制限することを推奨しているのを覚えておく必要があるだろう。
バランスのいい食事とともに、1日2回まで
では、健康を害することのない程度に、どれくらいの量を摂取するのが適当だろうか? 節度を守れば、ハードチーズの場合は30グラム、フレッシュチーズの場合は50グラムを1日に2回食べていいようだ。「できれば、朝と昼に食べることをお勧めします。そうすれば、残りの1日で摂取するエネルギーから、より多くの恩恵を受けられます」と、産業医で栄養士のクレア・カルチマンはアドバイスする。一方でレション氏は、高血圧だったり、コレステロール値を気にしていたり、また体重を増やさないようにしたいなら、チーズを1日1切れに止めておくよう勧めている。 この適度な量であれば、チーズのあらゆるメリットを享受できるようになるという。チーズは優れたタンパク質源であり、人の体内に共生するマイクロバイオーム(微生物の集合体)が適切に機能するよう貢献するビタミンや細菌(プロバイオティクス)を含んでいるからだ。/p> また最後に、チーズは、タンパク質、でんぷん質、そして野菜が豊富なバランスのとれた多様な食事とともに体内に取り入れる必要があるということも覚えておきたい。カルチマン氏が、「野菜をたっぷり摂れば、かなりの量の食物繊維が得られ、食事全体の血糖値を下げるのに役立ちます」と述べるように、チーズを口にする際は、グリーンサラダを添えるよう習慣づけるのがよさそうだ From madameFIGARO.fr ※この記事は、madameFIGARO.frで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。 text: Barbara Danel (madame.lefigaro.fr) translation: Eri Arimoto